第18話 水関係再開!
「全部、終わったな」
「あぁ、終わった」
「・・・・・・帰るか」
「うむ!」
まさか、人間があんな悪魔を呼び出すとは思っても見なかった。だが、俺たちは勝利した。多分だが、この出来事は俺の成長に大いに繋がったであろう。そう考えれば多少は心が晴れるというものだ。
「魔王様、ご無事ですか!?」
そんな慌ただしいような声が聞こえる。
「シュト! 私は無事なのだ」
「それなら良かったです」
「そんなことよりも皆無事だったか?」
「はい、負傷者は数名いますが是認無事です」
「ならば良い。シュト、良くぞ守ってくれた」
満面の笑みでフランはシュトにそう伝える。本当にシュトがいてよかった。あの場の全員を守りながら戦うなんていう生ぬるい相手ではなかったからだ。
「本当に良く守ってくれたよ」
そう俺がシュトに言うと。
「・・・・・・魔王様、この方誰です?」
「む? あぁ、シュトには紹介していなかったか。私の夫なのだ!」
「・・・・・・なるほど、数時間ほどお時間いただいても?」
「なぜじゃ!?」
そりゃそうなるわな、と俺がつぶやく。
「いや、あの・・・・・・いつの間にご結婚なさったんですか」
「ちょっと前だな。あ、まだ結婚式はやっておらぬぞ!」
「あ、やってなかったんですね」
「お主がまだ帰ってきておらんかったからの」
それは失礼しましたというシュト。だが人族の偵察を長い間やっていたのだから仕方ないと言える。
「詳しいことは帰ってからにしようぞ。シュト、頼むぞ」
「御意」
「あ、俺もよろしく」
「嫌です」
「おいコラ」
「冗談ですよ」
シュトというやつは結構冗談が好きらしい。そんなやり取りをしつつも、シュト、フランとともに城に戻るのだった。
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「よっしゃー! やっと帰ってきたぞーー!」
デルモアにいた時間はそれほど長くはない、それこそ数時間しかいなかったが、その数時間がかなり長く感じた。
「うむ、帰ってきのだからそんな大きな声を出すでない」
「ごめんなさい」
フランは耳を塞ぎながら俺に言う。
「それでは、私はこれで失礼します」
「うむ、今回はシュトのおかげで助かった。ありがとう」
「いえ、魔王様の力になれたのならこれ以上ない幸せでございます」
そう言ってシュトはこの場を離れる。
「うーーん、なぁフラン」
「何じゃ? そんなに私の顔を見て」
「いや、ハグしていい?」
「い、いきなりだの・・・・・・まぁ別にいいが」
「ではお言葉に甘えて」
フランの華奢な体を抱きしめる。何故かって? 俺も何故抱きしめたくなったのかは全くわからない。でも理由なんていらなくない?
「今日はかなりの甘えんぼさんなのだな」
「なんでだろう、急に甘えたくなった」
「フフッ、そうか。私にはいつでも甘えてくるのだぞ?」
「あぁ、ありがとう」
いつでも甘えていいとの了承を得たのでこれからも甘えようと思う今日このごろであった。
「ところでリョウよ、その白の髪は元に戻らぬのか?」
「うーん、どうだろう。戻るんじゃないか?」
「て、適当だな・・・・・・」
まぁ実際知らないし、どっかの漫画みたいに戻るんじゃないかな?
「だが、その白髪もかっこよくて好きだぞ」
「お、おう・・・・・・ありがとう」
そんなことを言われると照れてしまう。
「・・・・・・調子に乗るぞ?」
「なにを今更言っておる。いつもであろう?」
「くっそ否定できない」
「いつでも私を抱きしめてくるのだ。私も、その・・・・・・嬉しいしのだからな?」
「おう、ありがとうな」
そう言ってフランから離れる。
「よし、元気出た!」
「うむ、良かったのだ」
「元気が出たところで水作り再開だ」
「その意気なのだ!」
「といっても、魔法自体は完成してるから魔族たちに水を配るだけだけどな」
そう、すでに魔法自体はできているのだ。だからあとは人海戦術で水を配るだけなのだ。
「これから数ヶ月はぶっ倒れることが多くなりそうだな」
「あまり無理はしてはならぬぞ?」
「あぁ、多分大丈夫だ。でも水を配るのに関しては人海戦術で行くしかねぇ。だから何人か氷系の奴らを借りるがいいか?」
「うむ、大丈夫じゃ。それに、皆手伝ってくれるはずじゃぞ」
「わかった、ありがとう。ちょっと声をかけてくるよ」
「あぁ、行ってらっしゃい」
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こんにちは〜作者のナギです。
ここまで追ってきてくれている方には感謝しかありません! それ以外になにがあるというのか!
私は小説初心者なので、話がよくわからないなどという事があれば言っていただけると幸いです! 成長につながると思うので!
こんな私の作品をこれからもお楽しみいただけると幸いでございます。
あとハートくださいお願いしますやる気が出るかもしれないです評価もお願いします一つでもいいのでえええええええええええええええええええええ!!!
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