第21話 オデュッセウス軍の進撃
「オデュッセウス様。先程、報告が入りました。アイアス様が
「そうか、連絡ありがとうキルケー。アイアスならもしかしたらトロイ王国を落としてくれるかもと
「恐れながらオデュッセウス様。私、少しだけ質問があるのですがよろしいでしょうか?」
「何だい?そんなに改まってキルケー。
「はい、アイアス様と
「あぁ、何だそんな事か」
そんな事。その一言がキルケーに言いようもない恐怖を感じさせる。
「確かに僕とアイアスが
「それでは
「アイアスと僕ではまともな
それならばこの機に
トロイ王国がアイアス軍に対する
「理解しています。オデュッセウス様は常に合理的に動いております。その上で私の愚問をお
キルケーは心の中で
「う〜ん、そうだなぁ。確かにアイアスを失った事は戦力的に大きな損失ではあるなぁ。でもまぁ、結果的にその分の成果は得られたんだからやっぱりこれで正解だよ。君は何か思うところがあるのかい?」
「いいえ、オデュッセウス様の選択に私は異論はありません。お気になさらずに」
あぁ、やはりこのお方は恐ろしい。感情というものがあまりにも
本来の軍ならばこの様な性格は大将としては不向きなタイプかもしれない。どちらかといえばアイアス様のように感情が分かりやすい方が共感を得やすく、同士が集まり
だが、従順に付き従うモンスターの軍勢となるとまた話は違ってくる。完全に従順に
「なら、終わった事の話はこれぐらいにして次の手の話をしよう。これから僕達は船を出して
「まさか、異界の四大精霊の一つが
「トロイ王国に逆転の可能性があるとしたらそこに
大方の龍脈はこちらが支配下にある。
ヘクトールなど厄介な人間も何人かはいるが、それに関しては以前と変わらずに時間と数をかければ十分に押しきれる。
トロイ王国がこの状態を
「確かに追い詰められたトロイ王国がそんなリスクのある行動を取るのでしょうか?それにそこまで危険視しなければなら無い物なのですか?」
「召喚術というトロイ王国にとっては本来ならば
僕らにとっては孤立するパリス軍と召喚術を使う奴を楽に始末するチャンスなんだ。まぁ、実際には神殿の精霊という脅威の排除はおまけ程度だね」
「そこまで考えていらっしゃるとは
「あぁ、僕も
「私も
「はぁ~、意地悪だな君は。まぁ、でも今回はスキュラは恐ろしくも頼りがあるよ。存分に暴れさせてやりなさい」
「オデュッセウス様がそうおっしゃられるなんて珍しいー。よーし、いつもより張り切ってやってやりますよー」
キルケーは自分でも良くわからない心の中の
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