第19話 無敵の怪物
アイアスは副官であるテウクロスが射たれ、
いや
魔人アイアスという個とトロイ王国軍の戦い。普通ならただ
ゆっくりとだが確実にアイアスは歩みを進めていく。
「さて、こちらに意識を向ける事には成功したがどうなっているんだ?僕の矢が命中したはずなのに傷を負っている様子が無いぞ。しかも姿が何か変わってないかあいつ?」
「伝令からの情報によりますと頑丈で巨大な獅子のモンスターと一体化したそうでヘクトール王子、サルペドン殿の攻撃も意に介さなかったという事」
「はぁ?何だよそれ?意味がわからないし、信じられない。トロイ王国で最強クラスの二人の攻撃を意に介さなかったって。魔人とモンスターだからってデタラメにも
アイネイアスからの報告を受けたパリス王子は
しかし、現状を見るに信じたくは無いがその情報は真実なのだろう。いつもの大盾を捨て矢の雨や兵士達の攻撃を
「伝令の情報から察するに一体化したモンスターはネメアの獅子で間違いなさそうかな。あらゆる物理攻撃を通さない最強の毛皮を持つ伝説モンスター。この目で見たかったぜ」
「ソロモンは
これまでの戦いなどから俺もモンスターについて少し分かってきたところがある。強大なモンスターでも過去に退治された歴史がある。先人の英雄達がやり
とはいえ、俺はその
「傷一つ負わせる事も難しいね。歴史上最強クラスの大英雄ヘラクレスでさえ不可能だったんだ。実際にヘクトール王子の攻撃が通用して無いらしいから今の手札じゃあ無理ゲーだね」
「待てよ。何か弱点とか無いのかよ。
あまりにも予想外の返答だったので俺は驚いてしまった。余裕そうにしているから何か明確な弱点があるかと思っていたのに。
「
ダメだこの変態賢者様。
「現状だと明確な弱点は分からないって事か。だからと言って弱点を探す余裕も無い。アイアスの奴、僕の挑発にのって今まさにこっちに向かって来ているからね。それに無敵になったあいつを止めるのは難しいしな」
「無敵では無いですよ」
「しかし、ソロモン殿自身が先程、傷を
「傷を
ソロモンはドヤ顔でそう言い放つ。うわぁ~またウザさが進化しているよこいつ。腹立つが
「馬鹿な!一つも傷を負わせれる事なく、あれを倒す方法があるのか!?教えてくれソロモン」
最初は恥ずかしかったけどもうこのオーバーリアクションも何だが慣れてきたな俺。
「ふっふふふ、落ち着きたまえ。簡単な事さ。まぁ、また君にモンスターの召喚を
「あぁ、任せなソロモンの頼みならやってやるぜ」
いや、やっぱり恥ずかしい。というか段々とソロモンが調子にのってきて変な方向にノリが行っている様な気がする。
「となると問題はどうやってアイアスを罠の所まで誘導するのかだけど。これに関してはパリス王子が適任かな」
とんでもない発言をしたよコイツ。王子を
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