第四怪陽極と陰極の果て④
「ヴラド三世の父親、ヴラド二世もまた、暴れ狂い猿と言われたらしいがやがて竜と呼ばれるようになったのは龍と成りてのようだ」
ダークロードの最強の座を欲するところは不動である、しかし、そこに
「秋海棠ではなく本名を最後に言ってよ」
がらがらと店の扉が空いたのを少し無視する、そして、彼は奇怪な事を言った。
「刃なんて軽々しいサイコキラー?はっ、そんなのよりも、修羅道こそ本望だよ、覇王という言葉が実は好きだった、小覇王孫策よりももっととんでもない男になりたかった、何故、個人の武、個人の最強で不良の頂点を目指せるのか、不良としての価値観は平成では違う、昭和のようにただ暴れ狂うだけでは駄目だ、袋小路なんてご法度なんだよね」
……とんでもない愚者だった。
「それをやると気が狂うよ、男らしさというか、貴方、刃より覇の文字が好きだったのね」
それに彼は返す。
「当然至極、気楽にチーマー気取っているやつとか暴走族……鬼百足は不均衡だが、浜松には俺よりやばいやつが二人いる、年上なんだが、片方は惨劇の覇者であり、俺が16歳の時、18歳だろうし、もう一人は小悪魔と聞いて大悪魔になりたいと思う魔女だ、俺達は退魔の剣より魔性を欲している、真人間で平成の疾風怒濤の時代は渡り歩けない、そういうのは疾風迅雷の言葉を前提とするけど、俺は人間の悲鳴とか好きでね、メスブタやメスイヌみたいなのをボコボコにしてもただの蹂躙じゃん?俺は自分を悪狼と思っているやつを倒せば裏格闘技の総合芸術と思うわけよ、まぁそれはそれでいいわけよ………」
パチンッ、と平手打ちされた。
「そこに恋愛感情はあるのかよ?」
それに関して彼は無関心気味だった。
「俺の名字……というか俺の祖父と俺の曾祖父がヤクザっぽくて軍人の極限だとしても俺はまだヤクザになるとか自衛隊になるとか言った覚えはない、少年兵も不法だしな」
若い頃のダークロードは思う。
普通の不良、普通のバイク乗りとして走りたかっただろう、彼の肉体の遺伝子配列そのものがサタンインパクトそのものなのだ。
あまりに絶不調だと超不正出血をするみたいで、頭に血が昇り、ブチッと音がするらしい。
だがドカティ400を青く染めてブルーデビルインパクトというのも作りたかったのだ。
「俺は王道をいけない
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