第二怪火葬が終えたら名無し④ 


192X年、百年後に最終戦争ダークウォーズが起こるとされていた。数多の予知能力者や数学者はその答えに自然に辿りついた。その一つが全世界の神話の神々が全面戦争をするネオラグナロクという概念であった。北欧神話と日本神道が矢面に上がっていた。


その二つの勢力が、最終決戦で対立するとされていた。


オーディンとスサノオが一騎打ちするという荒唐無稽な話も持ち上がった。


百年後に平成という時代になるのは確定済みである。


「あ~~~めんどくさい」


■■■■は、戦前、愚連隊として、大量の敵対勢力に襲われていた。


その一つ一つを丁寧に片づけていく。


それは百年後も変わらない。


「青少年は大量殺人を計画しているように見える。この血みどろ表現を見てください、こんなのを見ていたら頭がおかしくなります。ゲームで人間以外を殺しても精神的影響は大きいと思います、これはですね。青少年の健全な成長を促進するためにあります。だから■■■■の曾孫は生粋の軍人の末裔だからきっと右翼なのです!」


三角眼鏡で紫色の髪型をしたおばさんがそんな事を絶叫していた。


「まずは一つ」


バケモンをプレイしていた■■■■の曾孫はそんな事を思っていた。


狂気に満ちた世界である意味正気なのは、誰よりも狂っていたからかもしれない。歴史の教科書には西暦二千年の大半が流血と戦争で続いていたと書かれている。


いつも歴史上の英雄が白黒つけると言う度に流血がある。それに比べれば。そして黒不浄したいが満ちるという。


戦後、昭和、不良、ツッパリが暴走族全盛期であったが、段々、それがチーマーやアメリカナイズされたカラーギャングの時代へとなっていく。


そして、その時代も終わりを告げた。20XX年、第三次世界大戦だ。


百年後、本来は戦争がない平穏無事だった。


それから数年後、数十年後、■■■■の曾孫がある時、傭兵として伝説となった。


「………もうちょいしたら、あのゲームの新作が出るな」


とか思いながら、一人殺した。そのまま、核兵器が彼に向かって飛来してきた。


この戦争で、彼を確実に殺す。彼だけは滅ぼさなければならない。ネオナチだから、或いは、反日だから、革命家にしてテロリスト。世界最悪の狂人と言われた。


彼の自宅にはニトログリセリンがある。血管拡張作用があるので狭心症の薬になるなどという薬効成分があるなんてその時、誰も信じられなかった。


「大爆発という名の地獄、滅時の機会カイロスストライク


チクリと、彼の中指に装備された十字架の指輪の後ろから針が飛び出て流血して、それが、後方から前面に血が循環して、核兵器を超える爆発を生み出したのだ。


世界で一番盛り上がる祭りは血祭と思っていた忌憚のハッカーはFXで稼いだお金で核シェルターを作っていて、数日後、爆心地グラウンドゼロの跡地を見てしまう。


「………あ!アイツ、マジでデュラハンと浮気してやがる!」


そうして世界にはたった三人だけが生き残ったのかもしれない。

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