若かりし頃、互いに切磋琢磨し合った友人同士が、ひさびさに再会するお話。
現代ものの掌編です。
学生時代、同じ趣味に没頭していたふたりが、ひさびさに約束して落ち合うも……という筋の物語。
思い出話に花が咲く、というのはある意味間違いではなくとも、でも決して和気藹々とはしていないところが特徴的なお話です。
年月の経過によって、否応なく進んでいく人生のライフステージ。
そしてその結果、ふたりの道が分たれてしまうことの寂しさが印象深いです。
友情というか関係性というか、お互いに相手へと向ける何か大きな感情のようなものが詰まったお話でした。