第9話 十三湊

軍を引く途次で、ほぼ廃墟と化した十三湊を新三郎は目にしている。

「御所さまにお伴できました。」

(そうか。やはり、この子を慈しんでくださっている。)

 さ栄は御所さまの厚情を感じて、またうれしくなった。松前蠣崎家がいずれ役に立つだろうという思惑だけではなく、猶子である新三郎に何か教えを施してやろうという気をお持ちだとわかる。

それにしても、十三湊とは。

「ずいぶん前に津波やらで滅んだきりと聞くが……?」

「はい、ただただ寂しいところでございました。」

「されど、内海の景色にはあわれがあったろう。……お歌はできましたか。」

 新三郎はぺこりと頭を下げた。日頃教えられているとおりの、調べの定式に沿った整った歌が、どうしてもできなかった。短い秋の日に照らされた十三湊の跡には、人影もまばらに凄愴の気が満ちて、姫さまから教わった―後世の目から見ればやや窮屈な―定型的な詩歌の作法にじぶんの内にこみあげる感情を押しこめるのは、どうもうまくいかなかった。

「御所さまのお言葉に耳傾けてしまい、……。」

「ほう、それはさ栄も聞きたい。」


 御所さまは、新三郎を左衛門尉に付き従わせる形で連れてきてやった。新三郎に話しかけるさいに、そばにやや所在無げな弟もいる。新三郎、と呼びかけたが、むしろ左衛門尉に聞かせたい言葉であったのかもしれない。(もっとも新三郎は、左衛門尉の存在を、さ栄には無論言わない。)

「百年も前になろうが、この湊は繁華の限りにあった。それが、刹那に消えたと聞く。たしかに、いまは名のみで、先ほど渡ったのは堀の跡か、あれ以外は何も残っておらぬの。新三郎、そちは何を思うた?」

「はい、世の無常を覚えずにいられませぬ。」

 新三郎が、さ栄に和歌を習うときのような答えをしたので、御所さまは笑った。

「歌詠みならば、それだけでよいのじゃが。」

「申し訳ございませぬ。」

 御所さまはいつもの穏やかな調子を崩すでもなく、新三郎には返答に困る、意外なことを言いだした。

「浪岡の城を思いださなんだか? 我らが舘も、百年ののちには何もない草原に変り果て、やがてそこに城があったのも忘れられてしまうのかもしれぬ……とは思わぬか?」

「滅相もござりませぬ。」

「儂は思うたぞ。左衛門尉もそれは感じたであろう?」

 縁起の悪い、と怒り出すかとも思えた西舘さまは、意外にも深々と首肯した。

「この廃れた十三湊は明日の浪岡城かもしれぬ、と胸塞がる思いがつい、してなりませぬ。」

「うむ。そして、さようになってはならぬの。……それにしても左衛門尉、津波か何か知らぬが、奥州随一の良港が、一度や二度の大波の禍からなじょう(なにゆえ)立ち直れぬままだったのかの?」

 さて……、と御所さまの問いを謎かけととらえたのか、西舘さまは黙り込んだ。

「新三郎は、わかるか? ……これは心もとない。おぬしら若い者が首ひねるようでは、浪岡も十三湊の轍を踏むこと遠からず、ではないか。」

 御所さまは機嫌よさげに笑うと、水に向けていた馬頭を返した。

 

「姫さまのお考えは如何でございましょう? 西舘さますら、御所さまの御意に沿うお答えにはあらず。お馬の頭並べて行く最中に、ようやく答えらしきものを言われましたが、……」

「……兄上もいらっしゃったか。」

 しまった、と新三郎は慌てたが、姫さまは微笑んだ。

「さもあろう。新三郎、よいよ。兄上は、……あの夜は、……うむ、あの夜は、悪いおからかいをなさっただけじゃったろう。あのようなお戯れをもう、さ栄も気に病んでおらぬ。お前もお気をお遣いでない。」

(さに言われるならば、何よりじゃ。)

 姫さまのあのときのご様子だと、とてもそうとは思えないし、もしそうだとすれば単なる冗談で新三郎はあやうく殺されかけたことになる。

 が、それで済むのならよいのだと思えた。新三郎とて、できることならそんな話であってほしいほどなのだ。

「はい。左衛門尉さまは斯様におっしゃったので。」


「理由は、砂でございますな。長年にわたって、この十三湊の水底には少しずつ砂が溜まり、さらに飛砂が海への入り口を塞ぎつつある。大船が入ることはできなくなってしまった。」

「……それで半ばは正しい。じゃが、半ばまでじゃな。」

 御所さまは、相変わらずこの弟は斯様(こう)じゃな、と思っている。ひとつの筋道たった理屈が目の前にあるならば、それで全てを説けると考えてしまう。そんな言葉はまだないが、あくまで技術的思考に左衛門尉は留まりがちで、それ以上がない。

(侍大将はそれでよい。一軍を率いるにせよ、まだ足りよう。じゃが、将に将たるには、……一郡ひいては一国を預かる身になるには、この弟は如何さまに足りぬのではないか。)

「砂は掻き出すもできよう? なぜ、そうせぬままに、斯様に打ち捨てられておるのかな。……新三郎は、わかったような顔をした。考えがあるようじゃが?」

(ご勘弁を。)

と、新三郎は内心で悲鳴をあげた。それが、つい顔に出た。御所さまはまた愉快気に笑う。

「このふたりの前では、言いにくい、言えるものかと顔に出よった。それが答えじゃな。わかるぞ。」

 左衛門尉もそれで気づいたらしい。こちらはやや面白くない顔で、

「よかろう。申し上げるがよいぞ、新三郎。」

「ご容赦ください!」


 さ栄さまはその場のありさまを想像したのだろう、含み笑いをしながら、

「さ栄もお前の答え、わかりました。……言えぬわな。下国安東どのに比べれば、南部どのも、大浦どのも、この北畠も、至らぬからじゃとは……。」

「さようは申しておりませぬ。」

 さ栄は新三郎がここでも慌てたのを見ると、からかってやりたくなって、続ける。

「それは、言えぬわ。かつて十三湊を栄えさせた下国安東どのは、津軽から退いたとはいえ、虜囚の長をみずから誇る家柄だけあって、蝦夷との商いにも一日の長がある。現に新三郎のお里の蝦夷島は、秋田安東どののものであり続けておる。船の扱いの上手とて比べものにならぬ。南部どのの一門は、おしなべてそうした才をやや欠いてきた。小賢しい大浦どのとてさようじゃ。ましてや、世間知らずの北畠などには……とはな。さすがに言えぬ!」

 姫さまは曲げた背中を震わせて、笑った。

「姫さま、ご勘弁ください。なにもそこまで申し上げてはおりませぬ。第一、この浪岡北畠さまとて南部さまとて、北との商いで現に栄えておられる。湊もよいのがもう別にございます。」

「浪岡の商いは、口を開けてここでただ待っているだけのように思えるな。」

「さようなことはございますまい。もし、さにあったとしても、これより変わりまする。」

「……いや、許せ、新三郎、ついからかいとうなった。安東どのご家臣でありながら南部の客将格のこの家に来てくれた、お前の苦労もわきまえずに、悪しき戯れであった。」

「苦労など。……え、まだお笑いとは、むごい。……おそれながら姫さまはやはり御所さまのお妹、似たようなおからかいをなさる。」

「御所さまも、同じようなことを言われたか。」

「わたしに先回りして、いま姫さまの仰ったとおりをほぼ言われ、そのとおりに涙を流してお笑いでござりました。」

 さ栄は躰を折って噴き出すのをこらえた。

「……で、それがお答えじゃと仰ったか?」

「いえ、だいぶ儂の考えに近づいておるが、いま少しじゃ、と。姫さまにお尋ねしたのは、……いや、もう結構にござります。これにてご免下さい。下がりまする。」

 怒るな、怒ってくれるな新三郎、とさ栄は呼び止めると、

「すまなかったよ。謝ります。……御所さまのお答は聞けなかったのじゃな? さ栄は推量がつく気がする。それを聞いてから下がれ。」

「左衛門尉さますらお判りになりませんでしたのに?」

「まだ怒っておるのかえ?……ああ、あの兄上ならまずはそのお答えじゃろう。そして、御所さまとお前のやりとりで気づかれたとして、そこまでであったろうよ。それ以上は思い至られぬ。さようなお方じゃ。それがいつまでも、直っておられぬようじゃが。」

「……。」

「話が妙になった。」

さ栄は少し居住まいを正すと、さ栄が思いますに、御所さまのお考えはつまり、……と話し始めた。

「乱世、ということではないか。」

 当たり前を言われたようで、新三郎はきょとんとする。

「それは、……さようにございましょうが……?」

「女が、凡々たることをさも得たり気に、と思いましたな?」

「め、滅相もござりませぬ。」

「言いあてられたから、慌てる。」

 さ栄は新三郎が本気で慌てているのをみて、可愛くて、うれしくてならない。

「よい。さ栄の口から出れば、至極当たり前に聞こえましょう。じゃが、御所さまもきっと同じことを、違う言い方にてなさる筈。兄上やお前の考えが、はずれてはおらぬが足らぬ、と言われるのであればな。おそらく、天下のことを言われる。上方の、……都のことじゃな。」

 中央権力の不在が、この遠い奥州においても中世の貿易港を滅ぼし、後継者がそれを維持できなくしているのだ、という意味のことを、さ栄は言いたい。

「伝え聞くに、十三湊は奥州藤原氏の頃にはもうあったという。それ以来長年月、鎌倉殿がおかみをお支えした世もあれば、かしこくもミカドが御みずから政をとられたご新政もあり、そのさいはわが北畠も微力を尽くした。色々あって、……室町殿、つまり公方さまがおかみをお助けするようになったが、それも今は……。」

「公方さまはいらっしゃいますが。」

「いらっしゃるな。じゃが、三好どのとやらとの仲違いの噂ばかり聞こえる。」

「都が定まりませぬと、十三湊も元通りにはなりませぬか。」

「南部どのすら、手に余るから、砂が積もるに任せたのであろう。戦の費えと十三湊の修理を秤にかけ、奥州が定まらぬうちは湊を持ちかねると考えられたのじゃ。だが、奥州の戦はそれから何十年も収まらなんだ。収まっておらぬ。」

「姫さま、きっと北畠さまこそが、津軽一円を平らげ、戦を無くします。」

「それはよいな。さようなればよい。じゃが、いつになる?」

 新三郎は言葉に詰まった。

「……すまぬな、お前の大志に水をかけるようなことを言うた。そう、新三郎がきっとさようにしてくれような。遠いことではない。待っておるよ。」

「いえ、わたくしなどでは。」

 さ栄は新三郎の口から兄、左衛門尉の名が褒めたたえられるのを、やはりあまり聞きたくない。続けようとするのを暗に遮って、

「……じゃが、それでも津軽一円。陸奥一国や奥羽には及ばぬな? 南部どのとて、ご一族あれほどの強勢でありながら、戦に追われておられる。それどころか、近年、南部領内に大浦のような者があちこちに出てきた。兄上の戦とて……いや、それは言うまいが、……長くなったが、言いたいのはな、新三郎、奥州の戦は、我ら奥州の者には到底おさめられぬ。」

 すでに奥州探題や陸奥国主の枠組みは壊れ、逆に、広大なこの土地を平らげる覇者も現れてこない。南部や伊達にすら、それは望めないのであろう。

「それで、天下、ご公儀……でございますか?」

 さ栄は頷いた。新三郎の顔が紅潮しているのを、好ましいものとして見る。北畠家中の者としてはなかなか容易ならぬことを自分は喋っているさいちゅうなのに、新三郎の瞳が光を帯びているという、そのことが随分うれしかった。

「商いの船は、さらに遠くまで行かねばならぬ。越後にも、若狭にも、京、上方にも……。どの地からも戦は絶えておらぬ。商いの栄えにも、それでは限りがあろうな。古のごとく、都からご公儀が全国に法を敷き、戦を許さぬことが再びかなわねば、十三湊は打ち捨てられたままであろうよ。まあ十三湊はな、他にも湊はあろうから、砂に埋もれるに任せておけばいいかもしれぬが、……。」

「御所さまは、この浪岡御所のことを申されました。」

「さようであったな。これ以上のほどを過ぎた詮索は慎むが、御所さまは、遠く天下をご覧のうえで、浪岡の将来を案じておられるのでしょう。我らの行くべき道を、御所さまだけが、それは深くお考えになられているのじゃよ。」

(……とすると、戦で大浦を討っての津軽御一統だけをお考えではないのか? 西舘さまのお考えとは異なるのか?)

 姫さまのことばを、より生々しい現実に落とし込むとどうなるのか、新三郎は尋ねてみたい気がしたが、慎んだ。おそらく、もしも都の公方さま―ご公儀が息を吹き返せば、その法にいち早く服し、津軽の三分の一でも安堵される―そうした道もあるとお考えなのではないか。

(大きな戦をせずに済むのか。なにもかも喪う賭けに出ずとも、よいというのか。)

(だが、だが、そんな具合にいくものなのか?)

(いくとしても、それでよいのか? 津軽一円を望まぬのは、ただ志の低さではないのか。その程度の意気で、果たしていまの三郡すら守れるかどうか……?)

「新三郎。いま兄上の話が出て、よい折じゃと思うから、言うておく。きっと心にお留めなさい。」

 さ栄さまが、あらたまった居住まいの声を出した。新三郎は反射的に平伏し、天からの声とも思ってそれを聞いた。

「御所さまと兄上……左衛門尉さま。どちらの命に従うか、万が一にも選ばなければならないことになれば、迷わず御所さまの貴命につき従うのじゃぞ。」

 新三郎は全身が硬直するのを感じた。自分がまさに考え始めていたのを、見事に姫さまに見抜かれたという甘い敗北感もある。

「……言うにや及びませぬ。御所さまは、浪岡北畠さまのおんあるじ。そのお言葉に従わぬ場合など、浪岡武士にはゆめありえませぬ。」

 それでよいのじゃ、と姫さまは安心したように微笑んだ。

「御所さまは、松前も決して粗略にされぬ。どうあろうと、新三郎のお里のこともよしなに計らって下さりましょう。」

「有り難き幸せに存じます。」

「今日は、十三湊の話など聞けて、大変面白かったぞ。いつも、新三郎の話はまことに面白い。また、お歌の稽古が終わったら、茶でも飲みながら、話を聞かせておくれ。楽しみ。」

(ああ、よいお顔じゃなあ。)

 姫さまのやさしい笑顔に見惚れる思いを温めながら、新三郎はお屋敷の離れをあとにした。

 それにしても、いつも埃臭い歌論書ばかり読んでいるような姫さまが、鋭い分析をしてみせたのには、新三郎は驚いている。浪岡城のはずれの、あんな狭いお家に閉じこもったような暮しの中にあって、御所さまのお心すら手に取るようにわかるというのは、日頃もお聡い姫さまにせよ、どうしたことだろう、と思った。

 姫さまは、南部大光寺氏の連枝のお家の奥方に行かれていたのだったな、と思い当たった。一度浪岡御所を離れたことが、やはり視野の広さをもたらしたのかもしれない。支流とは言え南部氏の家族に一度は加わったことで、奥州きっての一大勢力のありようや、その限界も皮膚感覚で知ったのかもしれない。

(さようよ、きっと、肌身でご存知に……。)

 内心で呟いたとき、あらぬ連想が働いた。

(いまはすっかり娘姿に戻されて、お年相応におかわゆいが、……)

 と、六つ下の少年は思った。

(……大光寺さまの何やらいうご係累の、奥方さまであられたのじゃな。)

 いまさらのように気づくと、新三郎は見たこともない大光寺の某どのに、激しい羨望に似たものを感じて、戸惑った。

(あのお方の光るよなお肌を、撫でさすった人がいる。あの姫さまが、閨で誰かの所作に、吐息をつかれた……。)

 さ栄の白く細い頸が、あらわになった鎖骨のあたりに吸いついた顔のない男の唇に反応して伸びるのを想像して、  新三郎は躰が固くなるのを覚えた。

 ご婚姻されていれば当たり前ではないか、馬鹿かおれは、と小石を蹴ってお濠に落としたが、そのとき、あっと息を呑んだ。橋のうえで行きかう時に身を屈めてくれたどこぞの中間が、少年が一瞬立ちすくんだので、怪訝な顔をした。

(姫さまと西舘さまとは、あれより前に、何もなかったのか?)

 あの夜、あれほど厭がっておられたのでつい意識しなかったのだが、それまで、たとえばお輿入れの前などに、姫さまはご無事だったのだろうか。

(忘れていたが、最初におれに構った西舘さまの姿を遠目に見かけて、おふくは大層苛立っていたという。それは、以前にも何かあったからであろう?)

(まさか、西舘さまともあろう方が、無理矢理に……?)

(いや。まさか、まさか。妹じゃぞ。異腹とはいえ実の妹に……ほんとうに?)

 若い左衛門尉が、小さなさ栄の躰を組み敷いている有様を想像してしまうと、新三郎は眩暈する。まったく未知の大光寺氏の前夫などよりも、以前よりもよく知る西舘さまが姫さまに対して男であるというのは、目に浮かぶとあらためて衝撃でしかなかった。

そして、呻くほどにはっきりと胸が痛かった。涙が湧いてきて、少年は当惑した。

(これは、姫さまがあまりにお可哀想でならぬための涙よ。じゃが、ありえぬ。さようなこと、あってはならぬ。あの白い花のような姫さまが、兄上の西舘さまに……いや、そも、妄想でしかないわ。馬鹿者め。あの夜は、西舘さまの悪いお戯れにすぎなんだと、いま先ほど、姫さまがおっしゃったではないか。)

 違いない、かく信じよう、と新三郎は決意した

 だがその途端に、姫さまの愛らしい唇が、あやしいほどに整った左衛門尉さまの顔立ちを、さもいとしげに辿っていくのが思い浮かんだ。

わっと叫びだしたい気分に襲われた。上気し、わけのわからぬ涙はあとからあとから湧いてくる。まだ夕闇は遠い。少年は必死に顔を隠して、なかば駆ける。

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