042 LONG AWAITED

最寄り駅へ降り帰宅する時の事。

階段の隅に座っている人が居た。

「どうされました?」

お節介な私は声をかけてみた。

「ありがとうございます」

そう言いながら彼女は、涙に濡れた顔を上げた。

「コロナ禍にウェディング業界に就職して、初めてちゃんと結婚式を開催できたので」

私も涙腺が緩んだ。

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