第5話
(やばいやばいやばい!これはマジでやばい!
僕、ゴブリンすら倒せないのにドラゴンとかマジで死んじまう!)
モンスターから隠れてたことも忘れるほどにドラゴンから逃げるために走り出した。
「異世界に転生してから悪いことばっかりだ!!」
視界が滲んで前がよく見えないなか、今までのことを振り返っていると
「ヴェアアアアアア!!」
ドラゴンが森にブレスを放ち木々が倒れていく
「マズいぞ…逃げ道がどんどんなくなっていく!」
(このままだと焼かれて焦げ死んでしまう!
とりあえず、急いでモンスターと同じ方向に向かって逃げないと………ん?)
(気のせいかもしれないが、なんかドラゴンが僕の方に向かってきてないか?)
考えていると僕の横をブレスが通り過ぎた。
…………
「うおおおおおおお!!」
(何故だか知らんが、やっぱり僕のことを狙ってやがる!)
「ゴブッゴブゴブゴブ!」
「おぉ!ゴブリン!今はモンスターも人間も関係ないよな!」
(隣で逃げていたゴブリンが僕に語りかけてきた。何を言っているか分からんが多分こんなん感じだろ。)
「そうだよな、お互い生きてこの森かrぶぇゔぉごえほく!」
頷きながらお互いの無事を祈っていると、いきなり棍棒で殴り倒された。
「い、いっった!なにをするだ!!」
ゴブリンは止まって僕の方を見ると見下した笑みを浮かべ、また走り去っていった。
「き、貴様!同じ森で共に過ごしてきた仲なのに裏切るのか!!」
(あいつ、俺のことをエサにしやがった!絶対許さんぞ!!)
ドスン!!
「……」
音がした方をゆっくり振り向くと漆黒のドラゴンが鋭い瞳でこちらを見つめていた。
「あ、あははは…こ、こ、こんにちは。」
「ヴェアアアアアアアア!!」
(あ、これー死んだ…)
(このままだと、本当に食われてしまう!ど、どうにかしないと…考えろ!考えろ!考えろ!!…………)
「僕は美味しくないよ♡」
「…………」
「…………」
「…………」
「すいませんでしたぁ!!」
(無理だ!やっぱり無理!!怖すぎるわ!)
ドラゴンから逃げようとした瞬間。重たい何かにぶつかり体が粉々に弾け飛んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます