第4話

(どうも!リキです!○キブリのリとゴキ○リのキでリキです!僕をここに転生させた神様(クソ野郎)から頂いた大切な名前です笑…)


(そして……今、その神様のせいで遭難しています…)


(ふざけんな!歩けど歩けど、先に見えるのは木ばっかり!そして何より、この森には魔物がいやがる!)


(ファンタジーの世界だし、いるんだろうなとは思っていたけど、初めてゴブリンと遭遇した時、棍棒でぶん殴られてマジで死ぬかと思ったぜ…)


「泣きながらダッシュで逃げたのは我ながら恥ずかしかったな」


(なんとか木の上に逃げて回避したが、夜は魔物の鳴き声で全然寝れないし…まぁ、食料はアイテムボックスに入ってたリンゴを食べてなんとかなってるが…)


「アイテムボックス」


所持

黄金のリンゴ×5


「あと5個しかないんだよなぁ。無くなる前になんとかしないと…しかし、このリンゴ1つ食べるだけで、1日飲まず食わずでも大丈夫って結構すごいよな」


(神様もレアアイテムって言ってたし、実は結構すごい能力があるのかな?)


「まぁ、調べる方法もないし、とりあえず少しでも進むか…」


(転生して10日ぐらいこの森を歩いてるのに一向に森を抜けられる気がしない…どんだけでかい森なんだよ…)


いつものように独り言を吐きながら歩いていると、突然木々が揺らめき出した。


「グギャギャグガギャ」

「キーウキッキッキッキー」

「ピッピピピー」


(ど、どうなってるんだ?突然木々が揺らめき出したと思ったら魔物たちが慌ててどっかに向かっている?いったいなにが?)


慌てて草の影に隠れて、魔物たちの様子を眺めていると凄まじい勢いの風が吹いた。


「ヴェアアアアアアアアー!!」


振り向くとそこには、禍々しいオーラを纏った漆黒の体に巨大な翼、そして全てを噛みちぎるほどの鋭い牙…


「ドラゴン…だと…」








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