第2話

(異世界転生?)


「はい。貴方の世界には異世界で2度目の人生を俺強い、することがあるのでしょう?」


(いや、だいぶ知識が偏ってはいるが確かに間違ってはいない。)


「なので、心優しい私は可哀想な死に方をしてしまった貴方に、剣と魔法の世界で2度目の人生を謳歌して欲しいと思いました。」


(おぉー!ファンタジーの世界か!やっぱり魔法とか聞くとテンションが上がるな、ラノベでも異世界ものを、よく読んでたっけ。…だいぶ貶された気がするけど…)


「よかったです。では異世界転生でよろしいですね」


(はい!お願いします!)


(とんでもない死に方をして落ち込んだが、まさかこんな嬉しいことが起きるとは…Gありがとう!)


「転生するにあたって私から一つスキルをプレゼントしましょう。どんなスキルがいいですか?」


(きた!スキル付与イベント!貰えるスキルは一つだけだ、慎重に選ばなければ。

まず、異世界に行ってどんなことがしたいかだよな。戦闘でチートするのもいいかもしれないが、痛いのは嫌だし…)


(かといって、ラノベ主人公みたいな知識チートも持っていないし…)


(やっぱり、死ぬの怖いし自分も仲間も蘇生できるような回復型のスキルがいいよな!もうGで死にたくないし!

仲間を集めて戦ってもらえば自分は楽できるし!)


「なるほど、わかりました。ですが無制限に誰でも蘇生というのは世界のバランスが崩れてしまいます。なのでスキルの発動に条件を追加させていただきます」


(流石に無制限に使うのは無理だったか。仕方ない、条件が追加されても充分チートスキルだ。)


「それでは貴方に、スキル【身代わりの死】を与えましょう」


(……ん?ちょっと待って、なんか名前からして僕の望んでいた感じのスキルじゃない気がするぞ?)


「確かに、このスキル一つではG以下の貴方は生きて行けないかもしれませんね…」


(おい!G以下ってなんだ!だんだん扱いが酷くなっていってるぞ!)


「仕方ありません、追加でスキル【アイテムボックス】とアイテムボックス内にレアアイテムを追加しましょう」


(綺麗にスルーするな!心の声聞こえてるんだろ!?あと、追加してくれるのは嬉しいけど、物騒なスキルの方をなんとかしてくれ!)


「スキル付与のやり直しはできません。それと、2度目の人生での新たな体と名前を授けましょう」


(なに?やり直しできないだと…じゃあせめてスキルの能力だけでも…)


「貴方の新しい名前はGからとって、リキとしましょう。」


(おい!ちょっと待って!なんでGからとるんだ!てか、いつまでひっぱるんだよ!)


「では、2度目の人生を楽しんでください」


徐々に周りが光で包まれていく。


(待て!まだ問題が一つも解決してないだろ!待ってくれー!!)


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る