第7話 謁見と人間卒業?

"バタバタバタッ、ガチャッ"

「父様!!突然すいませんが至急お話が……」


『わかった。ここでいいか?』


「はい、今からする話が他の誰にも聞かれないようにして頂けるのであれば問題ないです。」


『うむ、なら人払いをしよう。この部屋に近寄らないよう通達するか。』


「お願いします。この話を聞かれると無駄な混乱が生じます。」


『執事長!』


"ガチャッ"

『は、ここに。』『人払いを頼む。もう一度声をかけるまでこの部屋誰もに近寄らないよう通達しておいてくれ。』『御意に。』

"ガチャッ"


『で、その話というのは……』


「はい。この国、ひいては人類。そしてこの世界の存亡に関わる話です。」


『な!それほどの事なのか……』


「はい、建国記の最後のページに挟まっていた初代国王陛下の手記に記載されていた情報が真実なら……」


『お前の場合はそれがあったのか……あそこは魔力が多い者ほど深く広い空間に行けるんだよ。そしてその者に必要な種類と量の本をもたらす。それはそうとそれが本当なら私だけではなく国王陛下のいる場で説明してもらうべきだな……』


「え?」


『よし、謁見するぞ。準備してこい。今から登城する。』


「え、えぇぇぇーーーー!!!」

            :

            :

「私の予定では父様に説明して陛下には父様の口から説明してもらうつもりだったのに……なんで私の口から説明しなきゃいけないんですか……」


『このレベルの話を陛下より先に私が把握してるのもなんだしなぁ。まぁなんだ、頑張れ。』


(クソ〜このオヤジ他人事だからって……)


『なんだ?何か言いたいことでもあるのか?』


(こいつ、分かってて言ってきてやがる……)

「父様、何も言いたいことなどありませんよ。」


『そうか、それは良かった。さて、じゃあ部屋入るぞ?』


「はい。」(いや、緊張すんなぁ〜)


"ガチャッ"『では、この部屋にお入りください。』


『久しいな、弟よ。して、話とはなんだ?』


『は、それについては私の娘から……』


「では私から説明させて頂きます。今から話すのは私が公爵家の地下書庫に入った時に知り得た情報です。」


『ルミネよ、今この場にいるのはそなたの父と叔父だ。そう畏まらなくてもよい。』


「ふ〜じゃあ肩の力を抜かせてもらいますね。かつて初代国王陛下が打ち倒した邪悪な神のごとき存在が復活するそうなのです。それを倒すためにこの世界に私が転生したそうです。できるだけのことはしてみますがどうなるかは全く予想ができない状況ですね……」


『情報量が多いのぅ……その情報は確かなのだな?』


「はい!間違いなく初代様の手記にそう書かれていました。そして私が初代様と同じ世界から転生してきたことも間違いなさそうです。」


『そうか、可愛い姪っ子の言うことだ。信じるとしよう。ルミネ、そなたのことは俺が国王として全力でバックアップをしよう。何か要望はあるか?』


「魔法に関しては地下書庫の書物を読んで自力で何とかなりそうなのですが、武術に関しては教えてくれる人を用意して欲しいです。父様もお忙しいと思うので……」


『あいわかった!!その件に関してはこちらで準備しておこう。ついでに王城の書庫にも立ち入れるようにしておこう。聞く限りこの国のこと。いやこの世界の命運はそなたに賭かっているらしい。頼んだぞ!』


「はい!全力で強くなります!」


 こうして私の初めての謁見が終わった。

(あぁめっちゃ緊張した〜)


謁見後……

「あ、そうだ父様。教会に行きたいんですけど、この街の教会ってどこにあるんですか?。ちょっと神様に聞きたいことがあるんですよね。」『神様に用があるってどういう事だ?』


「前に会った時に時間があれば話してくれるって言ってたんですよ。それに、初代様も何か聞きたいことがあれば教会に来いって言ってましたし、1度教会に行っておきたいんですよ。」『なるほどな。そういうことなら私も一緒に行こう。』「え?なんでですかか?」


『教会でステータスカードを発行して貰えるんだよ。私もルミネのステータスを見てみたいしな。自分の娘がいずれ神にも等しい存在と戦わなければいけないんだ。親としては心配だし、少しでも今は情報が欲しいんだよ。』「じゃあ一緒に行きましょうか。父娘デートですね。」『ふむ、いい響きだな。今から楽しみだよ。』


この二人を羨ましそうに見つめる陰が一つ……

『私も一緒に行きたいです。』「母様、じゃあ三人で行きましょうか!」『ふふっ楽しみね!』『2人っきりでお出かけできると思ったのに……』『抜けがけはダメですよ?ふふっ。』

           :

           : 

教会にて……

『ルミネ様、ではこの水晶にお触れ下さい。』「あ、はい。分かりました。」


「うおっ!何か出てきた……」『ワーッハッハー、ルミネもそんな表情をするのだな。まぁ私もそれを初めて見たときはたいそう驚いたものだ。ふむ、どれどれ〜』


名前 ルミリーネ・サネリア=アレクシス

種族 人間?

年齢 0歳

能力スキル [魔力操作 極] [並列思考] [魔力感知] [錬金術] [魔術] [魔法] [武術]

称号 [サネリア公爵家長女] [最速で神罰を受けし者] [神々の関心を集めし者] [創造神の神罰収集家] [人類最強]

加護  [神々の期待] [創造神のお気に入り]


『これはまた……とてつもないなぁ。はははっ……』

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る