やってもいないことについて得々と語る方あるいは“らしさ”の演出

 一応この与太話エッセイ、どこから読んで頂いてもいいようになっているので、ここから読まれる方もいらっしゃるかと思います。でもって、吉村のこの話創作論しかフォローしてなくて、小説その他の話なんて読んでねーわ、という方も。――てゆうか今回はソッチの方が有難いのです。


 というのも、私、書いた順番に小説をupしているわけではないので、登録年月日は新しいけど出来上がったのははるか昔、なんてのがフツーにある。時代感覚がなーんか古くさいなあ、と感じられたら、おそらく原因のひとつはそれかも。


 それと今回のタイトルがどうつながるんだよ、というと、先日これをGETしたんですね。


 木村譲二 編『最新 英和軍事用語辞典』グリーンアロー出版社


 最新、ゆーても、初版が平成10年(1998年)! 蔵書管理アプリ〈ビブリア〉にも画像が載ってない! でも、その後改訂版が出された形跡もなく、他の軍事用語辞典は版元が米国国防省ペンタゴンだったりしますので…ソフトカバーのこちらはかなりおトクなのではないかと(海兵隊の俗語ジャーゴンとか、警察無線テン・コードも載ってたり。あ、《自衛隊関係組織英訳呼称》も巻末にありますよ、気になる方はどうぞ)。


 それに、私の好きな時代のひとつが1990年代だったりしますしね。ツインタワーがまだ健在で、フロッピーディスクの全盛期。


 とはいえ、90年代には私はまだコドモでした。もちろん軍隊にいたこともない。

 歴史小説など書いている方には理解していただけると思うんですが、「その時代を経験したことがない」というのは、現代小説(やファンタジー)を書いている場合に比べると、どうしても「これで正しいのかな…」と思ってしまうこと、ありませんか。いや、ペーパードライバーのくせによりにもよってヒコーキ戦闘機の出てくる話書いてる私だけなのかもしれませんが。でも明治維新の前に日本には「民主主義デモクラシー」なんて言葉はなかったし概念もなかった。


 そんな時に、もちろん(できる限り)資料をあたるわけですが、その中でも割とお手軽に(?)“そのギョーカイの人っぽさ”を出せるのが、“言葉”ではないかと思っているのです。マスコミとか広告業界用語とか、一時期よくネタにされてましたし、医療ドラマや刑事モノでは鉄板ですよね。


 ミリタリーはねえ…ホントにねえ…医療に次いでめちゃくちゃ専門用語と略語が多くて…何が何やら。

 この間、〈ファイナル・カウントダウン〉を観てたら艦長スキッパーが部下に指示を出すのにやたらと略語使ってて日本語が追いついていませんでしたが、軍隊てとこは時短と簡潔が命! ですから当然といえば当然なのかも…。


 そんなようなわけで、実地経験ないけど、これからチョイト、格好いいリアル軍隊/軍人モノ(BLならなおヨシ――ってこれは完全に個人的なシュミですが。でもホント少ないんですよ、マジな軍隊設定でBLものって)を書いてみようかなーと一念発起された方は、是非ご一報――もとい、こーゆーとこを押さえておかれるとよいのではないかな、とせめても思います。(小声)階級呼称敬称だけチャンとしてりゃあいいってもんでもないのよ。…つっても、どのみち、“可変ピッチ・プロペラ”って何? とか、「言葉のさらにその先のこと」についても踏み込んでいって、気付いたら沼にはまっていた…ことにもなりかねないのですが。

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