　最近、SNSのプロフィール欄に16Personalitiesの性格タイプを載せている人がいるんだよ！という記事が流れてきたので、

「物好きな…。“自分の取扱説明書（トリセツ）”みたいなつもりで載せてるのかな？」と思いつつ覗いてみました。

https://www.16personalities.com/ja/%E6%80%A7%E6%A0%BC%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%97

　16Personalitiesというのは、内向（Ｉ）・外向（Ｅ）×直感（Ｎ）・観察（Ｓ）×感情（Ｆ）・思考（Ｔ）×計画（Ｊ）・探索（Ｐ）かの掛け合わせで判断される16の性格タイプ。

　内向型か外向型かくらいは聞いたことのある方も多いと思いますが、内向といっても“内気”という意味ではありません。詳しいことはユングのタイプ論を学んでいただくとして、とりあえずややこしいことは抜きにして、自分を知るための性格診断テストの一種、くらいに捉えておくのがよろしいのではないかと。現実の、しかもあまり親しくもない他人をこういった類型に無理に当てはめようとすると、大抵ロクな結果を招きませんからね…。

　この種の性格診断テストはそれこそ大昔からありました。クレッチマーの気質型とか。ＪとＰの入らない性格診断なら私も学生時代受けたもんなあ。

　星座占いによる性格診断は万人に当てはまってしまうような根拠のないものだ、というのと同じくらい、決まった性格なんてものはないんだ、と仰る方がいるのも知っていますが…まあ確かに、年をとって性格が丸くなったとか言われることがあるように、若い頃にはこだわっていたことが、経験を重ねるにつれて実はどーでもいいことだと気付いた、ということもあるでしょう。

　一方で、気質というのは生涯変わらないんだよ、という考えももちろんあって。それが場合により強まったり弱まったりするだけなのだ、という。

　というのも、ちょうど10年前にこの16Personalitiesテストをやっていたんですね。その時の結果もとってある（笑）。

　で、現在、何か変わったかなあ、と思ってやってみたら…相も変わらずＩＮＴＪ型（“建築家”）。

　このテストは選択肢のちょっとした違いで、傾向の近い別タイプの診断が出ることがあるので、選択に迷いを感じる項目についてやり直すとＩＳＴＪ型（“管理者”）になることもあったんですが、内向・思考・計画タイプなのは変わらんのね…。

　芸術関係についての質問に肯定的な回答をすると直感タイプと診断されるよう。小説なんか書いてるんだから当りといえば当たりといえるかも。

　先に、他人の性格判断に使うとロクなことがない、と書きましたが、キャラクターの性格診断には使うことがあります（笑）。

　だって、作者は内向型だけど、どう見たって外向型（の設定）のキャラもいるわけだし、全員が作者の分身になっていないかどうか、ある人とある人がそっくり同じでないかをチェックしたいじゃないですか。

　実際には書き手は私一人なので、「彼らだったらどうだろう…」と想像して回答していくわけですが。

　相性最悪のあの人とあの人が、性格特性が一個も一致しない組合せだったり、心惹かれるタイプが一緒だったり、人の上に立つ地位にあるキャラクターのタイプが共通していたり、宗教家がほんとにタイプの一致（ＩＮＦＪ型／“提唱者”、キング牧師やマザー・テレサと一緒）をみたり。

　中には、「身の回りが乱雑だというのはそういう環境におかれているからで、徹底的にシゴかれたらそれは直るのではないか？」と思わなくもない項目があったりもしますけれども（笑）。

　でもそれはある種、外部からの強制により身についた“習慣”であって、それが自分に合っていると感じる、もともとの“気質”ではないような気も…。そうするとやはり、気質は変わらないのでしょうか。

　それにしても、昔の解説にはＩＮＴＪ型は「全人口のわずか２％を占めていて、特に女性が珍しく、全人口のたった0.8％です。」と書かれていたけれど、珍しいって、別にいいことではないんですよね…（もっと割合の低い性格タイプもある）。ただでさえＩＮＴＪ型のとこだけ、理解者が少ないとか書かれているのに…( ﾉД`)ｼｸｼｸ…　それってつまり同好の士が…（以下略）。　

　これはあれか、トリセツ表示どころか、大看板にでもして目立つところに掲げないと、見つけようにも見つけられないということでしょうか…。「引っ込み思案」って書かれてるんですけどね（笑）。