蔵書はアプリで管理

 チラシの裏に書いてパソコンで清書してアップして…という、お前は日本政府か、というくらいデジタル化の波に逆行している書き手ですが(昔は直接PCに打ち込んでいた)、持っている本の管理だけはスマホでしています。以前はExcelでリストを作っていましたが追いつかなくなったので。


 使っているのは〈ビブリア〉。

 すでに持っている本の「本棚」と、これから読みたい本を「読みたい」で分けて登録でき、登録方法も和書・洋書のISBN(バーコード)読み込み、書名などでの直接入力が可能。表紙画像がある場合は自動的に出てくるので、コレクション的楽しみもあり。

 あと、続きものの場合は、タイトルを検索すると新刊が出ているかどうかもわかったりするので、無駄に本屋をウロウロしなくてもすみます。

 セキュリティ研修で「スマートフォンがウイルス感染して、大事な写真が見られなくなったらあなた困るでしょう?」と講師に問われ、(フォルダ内の写真なんてコピー代わりに参考文献写したやつしかないから撮り直せばいいだけなんだけど…)と答えに窮した私でも、〈ビブリア〉のデータが消えたら泣きます。うっかり本屋にも行けない。


 紙の本好きならわかると思うのですが、すでに持っているかどうかがわからずに同じ本を二度以上買ってしまう「あるある」が、これなら防げる…!


 いやもうこれ死活問題なんですよね。特に実家(遠方)と現在の住まいそれぞれに本を積んでいる身としては。

 これがあれば、もう二度と来るかわからない出先のBOOK OFFから実家に電話して、

「あ、もしもしお父さん? 悪いんだけど2階のわたしの部屋の本棚に『スターリングラード』っていう文庫本があるか見てもらえないかな? うん、もしあれば、多分上の本棚の下の段か真ん中に入ってると思う。そう、今古本屋にいるんだけど、持ってるかどうかわからなくてー」

 っていうお願いをしなくてすむ(実話)。

「お前の本棚…男の子みたいだな…」って言わせてゴメンよ、父…。

(母には「何なのあんたの本棚。いい加減にしなさい」って言われる可能性が高いので頼めない)


 あとですね、『聖書』も無料アプリがあるんですよ…! 知っている方はすでにご存知と思いますが…。

 あんな高い本が無料公開って…! 著作権とかとっくに切れて、というかあって無いようなものなのか…? どこ向けだ、って信者向けなんでしょうが。こんなよこしまな目的に使われるとはまさか思うめえ(笑)。


 ラテン語訳が欲しいなー、とか、ちょっとこの箇所ドイツ語で何ていうんだ?という必要(どんな)に駆られて、そういえば前にエホバの証人の求道者の友達が聖書アプリ見せてくれたっけ、と探してみたら、あるわあるわ…。


 どれも同じだろ、と思ったら、違います。

 友達の使ってるやつ各言語の載ってたからそれでいいかな、とダウンロードしようとした時、ハタと気付いた。

「エホバの証人の使っている聖書はカトリック/プロテスタントのそれとは違う」

ということが『なんでもわかるキリスト教大事典』〔*〕に書いてあったのを思い出した! 私の欲しいのはソレジャナイ。


 というわけで、あれこれ迷った末、〈Bible.is〉を選択。ラテン語訳Vulgataウルガタ聖書を始め、ジェームズ1世の欽定訳聖書から、最近の口語訳まで、特に英米系がよりどりみどり。

 おまけに音読もしてくれるんですよ! ラテン語だけはなぜか聖歌っぽくのが意味不明だし、日本語版に文語訳聖書がないのと、旧約聖書外典が(今のところ)ラテン語版しかないのが惜しいけど! でもいつのまにか増えてたからこの先も希望のぞみはあるはず…って、一部の人間しか興奮しないし需要もないのでしょうが。

 でもいつかどこかで「聖書から引用するのってなんかカッコいいよね!」という時がくるのかもしれませんし。そういった際に各種言語を揃えておくのは損にならない、ハズ。



*『なんでもわかるキリスト教大事典』八木谷涼子 朝日文庫

 「キリスト教オタク」の著者が(私が言っているわけではなくて案内文に書いてあるんです)、それほどオタクではない我々一般人のために、キリスト教の具体的なあれこれをガイドしてくれている本。

 それこそ「神父と牧師の違いは?」から「異端」まで。プロテスタントの各宗派の解説が有難い…が、読めば読むほど「宗派」というものに対する混迷が深まる。

 昔々、何かの折に役立つかもしれないと思って買っておいた本がここにきて大活躍。これに書いてあることと私が作中で書いていることが相違している場合は…「全ての誤りの責任は著者にあります」と「それはお話の都合上」の間でバランス取っているということで(逃げ)。

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