一家に一冊、天体から兵器まで「これ何?」がわかる事典

 「名前を呼んではいけないあの人」のように、呼びたくないし呼ばなくていいなら必要はないのですが、小説を書いていると必ずブチ当たる(と思われる)、

「あれ、コレって何ていうんだ?」問題。


 漫画だったら絵で描けばいいからラクチンなのに~! 小説だから、“ソレ”が何なのか描写しなくちゃいけないし、場合によっては登場人物が“ソレ”の名前を知っていて(という自分で自分の首を絞める設定)、トーゼンのように“ソレ”を正式名称で呼んだりすることもある、しかし作者本人は“ソレ”が何と呼ばれているのか知らない…アレです。


 …そりゃ今はね。Google先生に聞けば一発で教えてくれるでしょうよ。でもいちいち「トレーラーの前の部分って何ていうの?」とか「アメフトのポジションって具体的に誰がどこにいるんだ?」って調べるのはめちゃくちゃ面倒(実体験)。楽しくないわけではないけど。そもそも“ソレ”がどんなものかもいまいちイメージできてないときもあるわけだし。


 困ったときの辞書頼み、で頼りにしているのが、


『絵でひく英和大図鑑 Word'sワーズ Wordワード』ジャン=クロード・コルベイユ、アリアン・アーシャンボウ 同朋舎出版


 図鑑、なので、ホントに天体の名称からミサイルの種類までイラストで載っていて、各部の詳細な名称つき。日常生活から戦場レポートまでこれ一冊でカバー。「モルタル下地に床板張りをする場合」なんて一生に一度も描写しないでしょうよ…建築系お仕事小説書いているんでもない限り。


 で、何が嬉しいってコレ、タイトル通り日英訳のほか、「米語で何ていうか」「英語で何ていうか」も載ってるんですよ…! え、そこまで要らないって?

「rubber」が「消しゴム」になるか「コンドーム」に化けるかが死活問題になる場面では非常に重要です。


 ただこれ、発行年古いです。1997年初版。

 だから、「OA機器」のところに「フロッピーディスク」があるんですよね(笑)。ディスプレイがブラウン管だった時代。携帯電話は存在しているけれど、スマホはまだ無い。

 …これを見ると、ある分野では隔世の感があるなあ…。…おっと、トシがバレる。


 でも一方で変わらないもの(動植物、城、銀食器、手工芸)もあるわけですし、逆に「喫煙具」なんて今ではめったに見かけなくなったものを、時代設定によっては書かないといけないので、古い本にも価値はある。ちなみにBOOK OFFオンラインでも売ってましたよ。


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