第7話お前に頼られない

『早く要件言えよ!』

クラスの生徒立ちが聞こえるように、俺は大きな声で過剰にオーバーリアクションをした。

『だから言えないって言ってるんです』

『今言えなければ、俺はお前の頼みを聞くこと出来ないぜ』


『あなた私達の担任なんですよね?』

『担任だったら、担任らしく、いち生徒の望みは聞くべきだと思いますけど』

クラス委員長は俺に睨みつけてきた。

『た…担任だからって生徒の悩みを聞くのもおかしな話し。じゃあ逆に担任が生徒に悩みを聞くっていうのもありなはずだ。何故ならお前は俺の生徒だから』


『そんな道理おかしいですよ。まず私達は成人していませんし、子供です。子供が大人に頼るのは当たり前です』

『それも間違えだね。世代間で間違ってる間違ってないってのもおかしい。さっきと回答似てるかも知れないけど、三歳の子供が二十代の両親に教えられることも当然あるからな』


『分かりました。もうあなたには相談しません』

『最初からそのつもりでいてくれや』

『それとあなたを担任だとはもう思いません』

俺はその言葉を最後に職員室を後にした。


『先生!』

それからすぐに職員室にはクラス委員長が、怒ったような口調で入ってきた。

『ったくあれほど言ったのにやっぱり俺に頼ってくんのかよ』


クラス委員長が俺の所に近付いて来たので 『なんだ?』 と睨みを聞かしたら見事にスルーし、後ろにいた佐倉に話しかけていた。

この前も同じ展開があったからうすうす気付いてはいたけどね。


『私ですか?』

『はい』

『でも橘 色たちばな いろさんあなたの担任は?』

『いいんです。この人は私の担任でもなければ、人生の先輩でもない。ただの赤の他人です』

言葉は佐倉に話し、鋭い視線が俺の背中に突き刺さる。


『そんな事言わない方が』

『気分が悪いわ。俺帰るわ』

『え? ちょっと待って下さい』

佐倉の静止も聞かずに俺は黙って職員室を後にした。



『さてと今日はどんな子(女)がいるかな』

今日の婚活パーティーはカジュアルな感じで、個人個人のブースはなく、片手にお茶を持ちながら好きな人と話せる仕組みだ。

ただし、自分から好意のある人に近付かなければならない為、より積極性が求められる。


さてと俺の未来の伴侶をと見渡し、一番の綺麗所に接触しようとしたら、どこから現れたかわからないが、同じ境遇のライバル達が突然群がった。


これが弱肉強食の世界と言っても過言てはないほどに、一匹のメスに近付けない俺を含めた、端にいる男は草食動物の鹿なのだろう。


俺はこの場を接戦離脱して端っこでお茶をチビチビ飲んでいたら時間終了の合図がなり今回の婚活パーティーは何事もなく終わりを告げた。

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