第38話 西方動乱
神戸との試合が進んでいく。
この三連戦は、三島とオーガスが好調であった。
共に100球前後で八回と七回を投げて、二失点。
勝ちパターンのリリーフが使えたので、両方とも先行逃げ切りの試合展開であった。
見ている側からすると、リードしたチームが順当に勝つというのは、逆転がなくて面白くないかもしれない。
だが点差を詰められて、ハラハラするという場面はあったのだ。
野球は偶然性が高いスポーツであるが、それでも戦力に差があれば、そしてポイントを押さえれば、ジャイアントキリングは起こりにくい。
もっともそのポイントで、どうやって動くかが、また野球というスポーツなのだ。
第三戦の先発ピッチャーは青砥。
神戸はこれに対して、確実に点を取ってくる。
レックスも点は取るのだが、セットプレイになるような点の取り方が多い。
イケイケドンドンで点は取れないのが、現在のレックスだ。
直史が以前にいた二年間も、そういう傾向にはあった。
ただ上手く勝ちパターンに持ち込んだ時の強さが、ライガースよりも強かったように思う。
野球はやはり年間の試合数が多すぎるので、統計の偏りが存在する。
一つの試合を計算するのでも、負けることを前提として捨てる試合が存在する。
そんな試合まで集めて集計してしまえば、おかしなことになるのは分かる。
トーナメントとは違うのだ。
またレギュラーシーズンは短期決戦ではない。
NPBもそうだがMLBなどでは特に、レギュラーシーズンとポストシーズンでは、戦い方が違うとはっきり言われていた。
特にピッチャーの重要度が変わると言われて、七月には今季絶望と言えそうなチームから、トレードで選手を獲得などしていた。
NPBではそういった派手なトレードはないが。
六回まで投げて三失点。
対してレックスも三点を取っており、青砥はとりあえず負け投手にはならない。
クオリティスタートなので最低限の仕事はしたということになるのか。
年配の野球ファンからすると、最近の先発はろくに完投しない、などという文句が出てきたりもするが。
昔と違って今のピッチャーは、より全力を効果的に出す方法を研究している。
すると逆に、負荷は強くて壊れやすい。
極端な話、昔のピッチャーで壊れなかったのは、単純に力が伝わらない投げ方をしていたからである。
じゃあ上杉や直史や武史はどうなのかと言うと、もうあれは異能生存体とでも思ってもらうしかない。
上杉も最近は、あまり完投はしていないのだ。
人類の範疇からかなりはみ出るためには、抜いたボールでカウントを取れないといけない。
直史はちょっとそういうものとは違うのだが、まともではない条件で投げてきたので、そういう能力が磨かれてしまった。
このカード、レックスは既に二勝しているため、無理に勝ちパターンのピッチャーは使わないと首脳陣は決めているらしい。
直史から見ると、もうちょっと勝利に貪欲でもいいのでは、と思うのだが。
育成には定評がある、というだけあって選手が壊れることを徹底的に嫌う。
貞本監督の方針は、直史に対してさえ例外ではないのだ。
なので100球ほどで完投する必要はある。
結局はあちらにスリーランホームランが出てしまって、勝負は決した。
ランナーがいる時のホームランは、本当にひどいものだと直史は感じる。
直史が最後に負けた試合も、思えば逆転ホームランによるものだ。
この一気に点が取れるというのは、野球の醍醐味ではあると思うのだが。
交流戦も五つ目のカードまでが終わった。
レックスはここまで9勝6敗となかなかの成績である。
しかしこの交流戦、トップはライガースだ。
12勝3敗と圧倒的な数字を残している。
まだ1カード残っているため、レックスが全勝しライガースが全敗すれば、追いつくことは可能である。
だがもちろんそれは、現実的な話ではない。
直史はふと気になって調べてみたのだが、レックスは今年まだここまで、一度も二桁得点の試合がない。
二桁失点の試合は一度だけあって、一番大量点であったのが9点が一試合のみである。
それでももちろん総合的には、かなり勝っている方ではあるのだ。
ベンチの采配がかなり確率重視なため、大量点の取れる試合運びをしていないというのはあるだろう。
一方のライガースは、かなりひどいものであった。
それでも二桁得点は、たったの三試合しかない。
また二桁失点が一度もないというのも、ちょっと不思議な話ではあった。
あとはライガースの特徴を言うのなら、逆転勝ちの試合が多いということか。
もっともこれは、レックスもまた逆転負けが少ない、という逆の特徴を持ってはいるが。
失点をもっと減らしたいな、と直史はピッチャーとして当たり前のことを考える。
ただそのために必要なのは、やはりキャッチャーではある。
今から迫水の急成長を求めるのは、贅沢に過ぎるというものだろう。
あとは外野の守備にしても、昔に比べると守備範囲が狭まっている。
昔を懐かしんでいるわけではなく、これは単なる事実であった。
ライガースとのゲーム差がまた広がっていく。
そして福岡に移動し、この交流戦最後の、福岡とのカードが始まる。
先発は上谷であり、昨日は勝ちパターンのリリーフを使っていないので、終盤までリードすれば有利に戦える。
レックスはそういう、勝利の方程式を上手く使えているチームではあるのだ。
移動したその日に投げるのは大変だろうな、と直史は本日の先発の上谷を見ていたりする。
おそらくそれを口にすれば、MLBの過密スケジュールで投げていた人間が何を言うのか、という反応になるのだろうが。
明日が先発のため、直史は今日の登板は出てこない。
移動した直後の試合がないというのは、本当にありがたいことだ。
加齢による肉体の疲労回復が遅れるというのは、どうしようもない事実である。
大介の場合はちょっと、特別なのかもしれないが。
いまだにMLBで投げている武史も、ここのところ成績は落としていて、それでもローテを守ってそれなりに完投もする、というピッチングだ。
直史をも上回る回数のサイ・ヤング賞を獲得したのは、日本人ピッチャーとして誇るべきであろう。
もっともバッティングで大介がやったことは、さらにそれを上回るのだが。
移動してからのこの初日、元々福岡は選手層が厚いだけに、上谷も苦しいピッチングをさせられた。
五回を投げて五失点と、防御率がまた悪化するピッチングをしてしまった。
打線もこれを援護するのは厳しく、ビハインド展開でリリーフを使っていく。
こういう時に腐らずにリリーフを出来ると、首脳陣の評価も上がるであろうに。
星がそういうタイプのピッチャーであった。
敗戦処理が敗戦処理でなくなった時、それはチームを勢いづけるのだ。
直史の感覚からすると、味方が点を取ってくれるまで、点をやらなければいい、という無茶なものになる。
実際にこんなことが出来るピッチャーはいても、毎試合それが出来るというのはさすがに無茶である。
ピッチャーには調子の波というものがあるのだから。
コンディション調整を万全に行える直史は、そういう部分こそがまさに、人間離れしていると言えよう。
それでも本人としては、やはり調子の波はあると感じているのだが。
結局この第一戦は落としたが、上谷はそれでもここまで、9先発の3勝3敗。
昔、10勝しても10敗するピッチャーはいらないと言われたピッチャーがいたりしたが、ぶっちゃけ20個も勝ち負けがつくところまで投げてくれるピッチャーは、絶対にいる。
それでも上谷に注文をつけるなら、あと1イニング長く投げてほしい、というところであろう。
今シーズンはここまで、六回まで投げた試合が一試合あるだけで、あとは五回でお役目終了となっている。
なお防御率もひどいもので、6点台の半ばにあるのだ。
これで勝ち負けの星が同数なのであるが、評価すべきは四回までにノックアウトされた試合もない、ということだろう。
低空飛行で安定しているという上谷。
一応レックスとしては必要なピッチャーではあるのだが、出来れば新しい力と入れ替えたいとも思っているだろう。
中途半端な成績の選手など、プロ野球の世界ではいらない、というのが本来なら超人たちの集合するプロ野球の世界である。
だが実際はこういうピッチャーがいてくれないと、困るのである。
勝ち星を稼ぎ貯金を作るのは、エースの役目。
三島やオーガスといったあたりが、その貯金を作ってくれると思っていた。
だが実際にシーズンが始まれば、ロートル復帰の直史が、ここまでに既に9勝。
しかも負けたのは五回を無失点に抑えた、上杉との対戦のみである。
直史に負け投手の責任はついていない。
第二戦、福岡ドームでの先発登板。
思えば直史が最後に投げたのは、プロ二年目の日本シリーズ以来でないのか。
「公式戦の先発で投げるのは初めてだな」
そうなのである。
一応オープン戦での登板はしたことがある。
だが一年目も二年目も、交流戦では福岡相手に投げていない。
二年目の日本シリーズも、まず初戦をホームの神宮で投げて、あとは福岡ドームにやってきてからは、クローザーとして投げてるのだ。
1勝2セーブで四連勝してあの日本シリーズは終わった。
クライマックスシリーズの方が、むしろ盛り上がったものである。
真田と投げ合って引き分けたが、直史はまたも12回参考パーフェクトというおかしな記録を残したものだ。
一回の表、レックスの攻撃は先制点を得るのに失敗する。
直史は先発としては初めて、このマウンドに立ったわけだ。
ただ別に、何かおかしなことも起きたりはしない。
緊張もしていないし、プレッシャーもかからないし、何もいつもと変わっているところなどはない。
投げるボールもいつもと変わらない。
少しは何か思うかなと予想していたのだが、一応マウンドは経験している。
クローザーに比べればむしろ先発は、楽な方であるという意識がある
パ・リーグではナンバーワンの選手層を誇る福岡だが、直史からすると世界中から才能を集めているMLBにはさすがに負ける。
普段と変わらないピッチングが、ここ福岡においても行われようとしていた。
福岡の一番は、これまた育成出身の田茂という選手である。
高校時代はピッチャーもしていたが、プロではバッティングに専念。
今ではセンターで広い範囲を守る、長打の打てる一番打者だ。
(厄介だな)
打率が高くそこそこ長打も打てる。
これに対する直史の確実な策は、まだ出来ていない。
高めに外すという手段に、割と簡単に対応されてしまう。
浮いた高めではなく、しっかりと意識して投げた高めでもだ。
しっかりゾーンから外していかないと、ミートしてくる。
カーブを主体に考えながら、外したストレートをカウント調整のために使う。
そしてチェンジアップで緩急の差をつける。
体勢を崩しながらも、打球は外野にまで飛んでいく。
ただ最近のレックスは、直史が投げる時は、外野はやや前進守備を敷いている。
これによってレフトフライで、まずは1アウトを取る。
それなりに球数を使っているのに、安全な打球でアウトを取ることが出来なくなっているのだ。
(まあ分析の量も時間も少ないから仕方がないか)
失点さえしなければいいと割り切って、福岡相手には投げていく。
ちょっと今日は完投は無理かもしれない。
福岡は資金力に豊富なチームであり、それはもちろん選手の育成に注がれる。
だが選手の育成だけ、というわけでもない。
データ分析にもしっかりと金をかける。機械とデータマン両方にだ。
ひょっとしたら今年、日本シリーズで当たるかもしれない。
そう考えれば福岡が直史のデータを集めるのは、当然のことと言える。
日本も普通に最新のトラッキングシステムを導入していて、経験豊富なスコアラーなどが、動作解析などをする。
直史の本日のピッチングは、10年以上前のデータと比べると、全く違うのが分かる。
10年以上も前のデータであるし、年齢も全く違う。
ブランクが長く、球速は落ちて球種も減っている。
ここまでに二ヶ月以上はあったので、その衰えたデータはしっかりと収集してある。
「なのになんで打てないんだ?」
打者一巡で、出塁なし。
福岡のベンチでは、首脳陣が難しい顔をしていた。
なんだかんだ言いながら、今日も一本もヒットが出ていない。
それなりに粘ってはいるのだが、上手く組み立ててバッターを翻弄しているのだ。
ピッチングのコンビネーションなど、分析班が深くずっと行っている。
直史の投げているボールに、特殊なものなどはない。
組み立てにしてもそこまで極端なものはないはずなのだ。
一応傾向としては、左バッターにヒットを打たれる確率は高い。
だがそれは右腕のピッチャーであれば、かなりの割合で当てはまるものだ。
直史の場合も同じことだが、ここまでに打たれたホームランなどは、圧倒的に左バッターが多い。
どのみち被打率は左右の関係もなく、一割以下ではあるのだから。
NPBを二年間蹂躙し、MLBを五年間蹂躙した。
日本にいたころのセ・リーグのチームは、他に大介や上杉もいたため、この時期の打者投手タイトルのほとんどが、これら三人と武史によって得られている。
パ・リーグはまだしもそれぞれのリーグでタイトルが別なので幸いだったと言っても、沢村賞は20年間ずっとセ・リーグのピッチャーが獲得していた。
上杉が一番回数は多いが、直史と武史の三人で、完全に独占した状態だったのだ。
交流戦の他にはオープン戦、オールスターに日本シリーズと、セとパのチームが対戦する機会は少ない。
だが直史はここまで、パのチームを相手にしても完全に勝っている。
福岡が今日を少しは自慢できるのは、球数をそれなりに投げさせていることぐらいだろうか。
それでもエラーでランナーが出るまで、直史は福岡の打線を封じ続けていた。
珍しくもフォアボールも一つ出している。
だがヒットが出ていない。
レックスの攻撃もわずかに二点と、あまり援護は出来ていない。
それでも二点あれば大丈夫。
そんなことを思わせる直史のピッチングである。
八回まで投げて、フォアボールとエラーが一つずつ。
つまりノーヒットノーランである。
しかしここで、直史の球数は110球を超えた。
点差が二点あるので、このまま投げたらノーヒットノーランの達成は充分にありうる。
あと1イニングだけであるのだ。
それでもここで直史は降板。
ノーヒットノーランなら既に、今シーズンはもう一度やっているのだ。
九回の表に、レックスに追加点はない。
だがそれでもここで、直史がノーヒットノーランを狙ってくるだろうと、敵地でありながら福岡の観客さえ期待していた。
しかしレックスのベンチからは、ピッチャー交代の宣言。
クローザーのオースティンが、ブルペンからやってきていた。
確かに球数が多くなっていたのは確かである。
しかし本当に、あと1イニングだけであったのだ。
まさか故障かとも思われたが、直史はそのままベンチで試合の推移を見ている。
完全に球数によるリリーフへの交代。
本人は納得と言うか承知の上での交代である。なにしろノーヒットノーランなど別に、珍しいことでもないので。
だがこの交代は後に、物議をかもすこととなる。
【マジ!?】 新生! 佐藤直史総合スレ part138 【故障発生!?】
203 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
「ノーヒットノーランに興味はありませんから」
出たよ
204 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
まあ何度もしてるからな
何回してるんだっけ?
205 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
数え方によるしアマチュア時代を含めるのかにもよる
206 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
実際球数が110球にいったのは今日が初めてだしな
あ、復帰後の話ね
207 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
あと1イニングだったのにな
やっぱり復帰後は球数増える傾向にあるよな
208 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
まあ故障じゃなくて良かった
普通にベンチに残ってたから多分大丈夫とは思ってたけど
209 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
ノーヒットノーランが勲章にならないのは大サトーだけ!
まあ高校時代から含めれば何回やってるのかという話になる
210 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
でもノーノー記録の最年長にはならんかったのか?
211 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
こないだ達成した時も書かれてたぞ
山本昌の41歳というのがNPBの最年長記録
212 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
来年も続行したら普通にいけそうではある
213 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
つーか最年長記録をどんどん塗り替えてもおかしくないな
214 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
ちなみにパーフェクトの最年長記録は?
215 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
藤本英雄の32歳のシーズンやな
パーフェクトって若い頃しか出来てないイメージがあると思ったらほんまや
216 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
MLBだとランディが40歳と八ヶ月で達成してるぞ
217 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
40歳ってw 爺やん
218 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
大サトーも今で40歳と二ヶ月なんだが?
219 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
すると大サトーは来年度もやれば更新しそうなんか
220 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
NPBとMLBでは違うやろ
まあMLBで複数回パーフェクトをやってるのが
というか日米どちらを合わせても複数回パーフェクトしてるのが
大サトー以外には上杉ニキしかおらんのだが
221 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
上杉はMLB1シーズンでシーズンパーフェクトしてるからな
222 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
大サトーもメトロズではパーフェクトクローザーだったけどな
223 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
つーかMLBで達成されたパーフェクトの半分以上が大サトーによるものだからw
224 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
www
225 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
あの人何回やってんの!?
226 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
一年目 四回
二年目 六回
三年目 五回
四年目 七回
五年目 七回
こんなん打てるか!www
227 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
他のピッチャーは合計25回で、大サトーは一人で29回
ただし大サトーは五年間しかMLBにはいなかった
228 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
そら前例全部ひっくり返してでも殿堂入りさせようとするわな
229 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
ちなみに大学四年間は公式戦と準公式戦で16回パーフェクトをしてるw
230 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
公式戦はともかく準公式戦ってどれや?
231 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
WBCのオーストラリア戦は知らんヤツ多いかもな
ただこれはコールドだから参考パーフェクトでもいいかも
232 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
春夏のリーグ戦は29勝無敗。
パーフェクト11回
ノーヒットノーラン4回やで
なぜパーフェクトの方が多いwww
233 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
大学時代は自責点0やからもう参考記録にもならんw
234 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
ファ!? 四年間で点取られてないの!?
235 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
そやぞ。ちなみに大学選抜で日本代表と対戦した時もノーヒットノーランしてる
236 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
なんか昔から頭おかしな成績ばっか見つかるのね
237 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
奥さんの公式大サトーサイトにそのへんはまとめてあるw
238 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
これ以上はないというまとめサイトw
239 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
大学選抜でノーヒッターやってるから例外措置でWBCに呼ばれたからなあ
240 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
高校時代も夏の甲子園で実質パーフェクトやってるの大サトーだけやからな
上杉でさえこれはやってない
241 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
これが中学時代は公式戦未勝利というのがなんともかんともw
242 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
とりあえず来年も現役でパーフェクトすれば最年長記録は更新だ
243 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
頭おかしすぎる数字やなwww
244 名前:代打名無し@実況は野球ch板で
そして忘れられる小サトーのパーフェクト記録……
故障に至る可能性は少しでも潰しておかないといけない。
110球での交代というのは、直史本人が決めている妥当なところだ。
ただしこれがパーフェクトがかかっていたら、続投していたであろう。
ちなみにNPBの世界では、9回2アウトからパーフェクトやノーノーを何度か消されたピッチャーがいるらしい。
ノーヒットノーランには、なんの価値もない。
来年の終盤に達成すればNPBの最年長記録を更新することになるが、そういったものはどうでもいいのだ。
直史はひたすら、今は勝利に飢えている。
防御率や奪三振、イニング数といったところも重要だが、勝ち星だけは味方の援護がないとどうしようもない。
この試合も最後はしっかりと、オースティンが締めて終わらせてくれた。
首脳陣からしても、ここで勝ちパターンのリリーフを使うことに問題はない。
なぜならこの交流戦最終戦を終えれば、予備日が四日間丸々休みになるからだ。
レックスは幸い、雨に悩まされることはなかった。
そのためこの四日間を、リリーフ陣の休みに使うことが出来る。
先発は特に、何も変わらないのであるが。
翌日、最終戦のマウンドに登るのは百目鬼。
ただこの試合は、三島がリリーフに入る用意もしていたりする。
せっかくのエースクラスのピッチャーを、四日間の休みをそのまま休ませては、中九日の休みとなる。
それなら中四日でここで短いイニングを投げてもらって、予備日後の登板予定をずらせばいい。
もっとも直史は前日に投げているので、これに関しては何も関係がない。
ポストシーズンでもないのだから、無理をさせるわけにはいかないのだ。
ローテーションのピッチャーを守るというのは重要なことだ。
特に勝ちの計算が出来る、三島のようなエースクラスは。
今年は直史の加入によって、一気に勝ち星が増えたレックス。
単に一人で勝ち星を増やしているのではなく、投げるイニング数が多いのでリリーフが楽を出来るというのは、さらなる貢献ポイントの加算である。
対して百目鬼や上谷というのは、まだまだローテの一人前とは見なされない。
やはり防御率は4点ぐらいまでで、六回までを投げてくれるピッチャーがほしい。
あとは勝ちパターンでなくても、そのピッチャーを休ませることが出来るピッチャーなども。
今のレックスに星がいたら、その貢献度は多大なものになっていたであろう。
元々あの時代も、樋口の求めるリリーフ像として、かなり理想的なものではあったそうだが。
あの頃は15勝以上勝てるピッチャーが、直史以外にも三人いた。
それだけでもう、60勝に達していたのだ。
今年のレックスの先発ローテの中で、完投をした者は直史以外にはいない。
だがあの時代は武史を別としても、金原や佐竹はそれなりに完投をしていた。
吉村に古沢、そして青砥も先発に回ってきた時期で、勝ちパターンは豊田、利根、鴨池の三人がいて、リリーフは星の他に越前、泊、コーエンといった錚々たるメンバーであった。
あれから15年程が経過して、さらに完投するピッチャーは減ってきている。
それこそ直史以外は、おそらく年間に五試合も完投すればいいぐらいであろう。
上杉でさえもう、完投が難しいというのが、時代なのか年齢なのか。
やがて時代が変化するのは間違いない。
もう完全に先発は五回まで、というような時代が来てもおかしくないのだ。
この日の百目鬼は、六回を投げて三失点と、なかなかの出来であったと言っていいであろう。
ただこの試合はビハインド展開で、普通なら敗戦処理的なリリーフを使う。
だがここから四日間休めると分かっているので、勝ちパターンのピッチャーを投入したのだ。
交流戦は勝ってもリーグ内の順位が上がるとは限らない。
だが下がる可能性はとても高いので、一つでも多く勝っておくにこしたことはない。
レックスの打線が、どうにか福岡のリリーフを捉える。
そしてそこから逆転するのだが、一気に点差を広げるということも出来ない。
福岡も状況はほぼ同じなので、ピッチャーを全員投入する勢いだ。
レックスのブルペンでは、短いイニングだが三島が投げるため、投球練習を開始したりもしていた。
ただ、一度逆転した勢いは、そうそう止まるものでもない。
レックスの試合運びというのは、終盤が強いのだ。
勝てる試合を確実に、勝ちパターンのリリーフで拾っていく。
それがしっかりと出来ていれば、チームがそう何連敗もすることもない。
ブルペン陣の運用は、レックスの強みとも言える。
豊田も豊富なリリーフ経験から、誰をどう使っていくのか、しっかりと考えている。
ひっそりとセーブ数でリーグトップに立っているオースティン。
今年はこれまで、まだセーブ失敗は一度きりと、安定した数字を残していた。
最後のマウンドに登ったのは、当然のようにそのオースティン。
三島はその前の八回を、1イニング投げたのであった。
一点のリードを守りきって、レックスはこの試合を勝利する。
交流戦は埼玉以外のチーム全てに、勝ち越してレックスは終わったのであった。
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