第一章 5 少女の夢

 夢。私にとって夢は、楽しいもの。だけどいつも変な夢を見る。いつも、いつもそれはとても広い部屋に『部屋』に私はいるところから始まる。『部屋』はまるで理科室のように前に黒板が置いてあり、それぞれ実験机が並べられている。その実験机には一個ずつ水槽が置いてあり、中身は一個一個違う。そこにいろんな生き物だったり、人間だったり、脳味噌が浮かんでいたりする。とても不気味だ。そして、その水槽それぞれに人間がいてその水槽に餌を与えたりかき混ぜたりして世話をしている。夢はいつもこの『部屋』を起点として出発する。そこで水槽の世話をしている人間はもちろんそれぞれ異なる顔をしているのだが、みんな同じ白衣を着ている。笑っている者もいれば無表情のものもいる。

 私はその水槽一つ一つを見て歩く。中に浮かぶ人間は虚な笑みを浮かべている。気味が悪かった。水槽を世話する白衣の人間たちが私に気づく。みんなその不気味な視線を私に向ける。私は虫唾が走る思いがした。走る。走るのだ。そう。走る。走っても。走っても、、、、私は逃げようとするけど、もちろん彼らは追いかけてくる。そして情けないけど捕まっちゃう。それで不気味な笑みを浮かべながら白衣の人間は何も入ってない水槽に私を放り込む。それで私は目が覚めてしまうの。いつもそう。そうすると、その夢しか記憶になくてその前の記憶はない。だから毎日、そう毎日、、

日記をつけて読んで思い出そうと頑張ってるの。

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