『グレート・ダーク・マウス』 下
レナ・バウムは、いささか劇画的な記事を書いたのだ。
多少の手直しは入ったが、それは、報道されて、地球人類に衝撃が走った。
かに見えたが、実は、さして反響はなかったのである。
地球人類は、あまりに、長年フェイクに騙され続けたために、政府やマスコミを信用しなくなっていた。
それも、しかし、地球政府の見通しどおりだったのだが。
あまり強い権限のない、地球大統領の作戦でもあったらしい。
地球連合事務総長が、地球大統領に変わっただけである。
各国地方政府が、勝手ばかりをやりはじめて、また、戦争をしかねない情勢だったのである。
地球政府は、やがて、レナの報道を裏づける行動に出た。
選別された人にだけ、シェルターの入場券を出した。
大混乱は、起こることが想定されていたから、そもそも、問題視されなかったのである。
そうして、それは、来た。
😱😱😱😱😱😱😱😱
レナ・バウムは、シェルターに招待されたが、入らなかった。
ランシン博士は、地球には帰らず、火星から観察していたが、火星も地球も、変わるところはなかったのである。
その、『グレート・ダーク・マウス』は、十分、火星も地球も飲み込んだからである。
それは、猛烈な勢いで太陽系に達したが、直前で減速して、丁寧に、太陽系を回った。
😒😒😒😒😒😒😒😒
それが去った朝早く、レナ・バウムとマサリネン博士は、明けの明星を見上げながら語り合った。
『結局、なにも、大したことは起こらなかったのですね。』
レナが言った。
『まあね。でも、通信衛星も、スパイ衛星も、みな、食べられたみたい。火星のランシン博士からの直接通信では、地球周辺の人工衛星や、攻撃衛星、さらに宇宙ごみは、きれいさっぱり、無くなったみたい。』
『なんと。掃除していったのですか?』
『そうみたいね。人間たちは、美味しくないと見たのかもね。』
😋😋😋😋😋😋😋😋😋😌
ランシン博士は、タルレジャ王国の女王と話していた。
『博士、ありがとうございました。多少乱暴な作戦でしたが。』
『いや、あのくらいやらないと、地球のリーダーたちにはこたえないからな。しかし、王国も、かなり、損失があるのでは? 平和になったら、困るでしょう。』
『いえいえ、シェルターの工事でかなり儲けましたし、新しい衛星の受注もあるだろうし、王国はまだまだ、健在です。あの機械は?』
『埋め戻しました。2600万年後に、また、必要でしょう?』
☺😤😤😤😤😤😤😤😤🙌
作者、倒れる。😖💦
『グレート・ダーク・マウス』 やましん(テンパー) @yamashin-2
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます