第319話母の手料理シリーズ2味噌転ばし

夏になると、良く食卓に並ぶのが、味噌転ばし。


これは、フライパンで、ナス、玉ねぎ、ゴーヤ、骨付き鶏肉を味噌と砂糖で炒めたものだ。

これが出てくると、まずはビール、次いで焼酎。

田舎の父も好きだった。


父が、他界してから3年前母を九州から名古屋に呼び寄せて、近所に住んでいる。

仕事探しも、何もかも僕が手助けした。

何度、父と味噌転ばしで飲んだ事か。

家庭料理には歴史がある。想い出がある。

母は痩せてきた。後、5年は働くと言っている。免許を色々持っているから、福祉施設で見守りやレクレーションでピアノを弾くそうだ。歳なので、オムツ交換などはしないが、コール対応はすると言う。

後、何年、母の手料理を食べられるだろうか?

たまには、僕も包丁を握らなければならない。

週末、何か作ってみようかな。


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