第5話 スキルの代償
ゴブリンの巣穴を見つけ、そこをダンジョン内に取り込むのに3日かかり、そこからゴブリンたちをダンジョンの配下にするのに2週間かかった。
ゴブリンは雑食で木の実やキノコの他に兎などを狩猟して食べていたようだが、この辺りの兎はホーンラビットになってしまっている。
ゴブリンは知能が低いのか、ホーンラビットを狩猟していたのだが、今までとは異なり傷を負うことが多くなっていた。傷を放置していると魔素が傷口から侵入してしまうため魔物化・ダンジョンモンスター化しやすくなる。
ということでホーンラビットを定期的にゴブリンの巣穴付近に出没させて、ゴブリンに傷を負わせていた。それでもダンジョンモンスターとして取り込むには2週間かかってしまった。
実はゴブリンを配下にしてからさらに2週間の時間が過ぎている。だがその間にはダンジョンの拡張をしていない。その理由はカーバンクルの様子がおかしくなってしまったからだ。
様子がおかしいといっても額の宝石が輝きを失っているだけで本人(本獣?)はいたって元気なのだが・・・
どうにか原因を調べるためにダンジョンコアに魔素を吸収してもらい、ようやくダンジョンメニューという項目でサポートモンスターのステータス確認という項目があった。
早速確認すると。
「魔素切れかぁ」
思い当たる原因は、スキル【ぼかし】の範囲を広げすぎたことだ。
カーバンクルのサポート能力はスキル発動の代償を肩代わりすることなので【ぼかし】を発動する代償は魔素なのだろう。
カーバンクルの魔素を回復させるためにダンジョン内の1部にかけていた【ぼかし】を解くことにした。
すると光を失っていたカーバンクルの宝石が淡い光を灯すようになった。おそらくではあるが魔素を貯めているのだろう。
ダンジョンメニューの中にはサポートモンスターを強化する項目もあったため、魔素を貯めてカーバンクルの魔素を回復させる速度を早めることを優先させることに決めた。
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