第25話 受け入れられた条件 新たなる敵
二人が山の民と火の民のどちらで暮らすかが深刻な問題だった。
卑弥呼はルイに尋ねた。
ルイは山の民から離れることを望まない、という心情を卑弥呼に打ち明けた。
しかし、同時に彼は火の民との平和も守りたいという思いも抱いていた。
悩み抜いた末、ルイは決断を下した。
彼はララとの結婚を受け入れることに決めた。
この決断は、火の民との和平を確立する道を選んだのである。
卑弥呼はこの決断をチヒラに伝え、条件を全て受け入れることを伝えた。
同様に、ララもまた平和を守るために条件を受け入れることに同意した。
最終的に、ルイとララは山の民の地に暮らすこととなったが、その代わり火の民の手助けをするために常に気を配り、彼らの領域にも姿を現す、という条件が付けられたのだ。
こうして、山の民と火の民の間で平和が保たれることとなった。
火の民との争いは終結し、ついに平和が訪れたのだ。
卑弥呼率いる山の民は新たな技術を取り入れ、山の民、川の民、空の民、火の民、海の民といった5つの民の絆が一層深まったのである。
彼らは互いに協力し合い、未来に向かって団結して進んでいくのであった。
ミコの子であるレミルも、大人たちと一緒に、狩りができるほど成長していた。
ルイもララも山の民と火の民の技術を教え合い、科学の発展に貢献していた。
しかし、この平和が土深く眠る地の民たちによって破壊され、卑弥呼の命さえも危険にさらされる戦いが迫っていることは、さすがのミコも予測できなかった。
地の民との決戦の火蓋が解き放たれたのは、山の民の平和が訪れて間もない頃だった。
地下の穴や洞窟を住居とし、あらゆる場所に現れることができる穴を掘り進める民たちがいた。
山の民の領地で狩りをしていたレミル、バグル、ジルそしてミユヒルは、地響きと共に倒れ、崖から落ちようとしていた。
バグルは必死にレミルの手を握りしめ、崖の上から引き寄せていた。
幸いなことに、ジルとミユヒルはなんとかバグルを引き上げ、レミルはみんなの助けによって救われた。
その時、ミコやララ、ルイが現れ、無事を確認し安心した。
しかし、ミコはこの地震が地の民との戦いの始まりであることを感じ取り、心を震わせたのだった。
山の民の領域に地震を起こしたのは地の民であり、彼らは姿を見せずに戦い、攻撃の予測すら難しい戦術の達人だ。
山の民は地震の後、村の復興に力を尽くしていた。
川の民や海の民の助けを借りて村の復興は着実に進んでいく。
しかし、その時、山の上から大きな岩が山の民の元へと落ちてきた。
復興途中の家々は次々と破壊されてしまった。
そう、これは地の民の仕業である。
しかし、山の民は姿の見えない敵に対し、恐れに震えるばかりだった。
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