第10話 空の民の襲来

 卑弥呼は、サコに子供たちと民を守るために、壮大な声を響かせて、安全な場所への案内を命じた。

 ミユヒル、バグル、ジルら若者たちは、他の仲間と共に戦いに向かった。

 ミコはミユヒルに、若者たちを連れて小高い山に向かうよう指示した。

 すると、たくさんの空の民が小高い山へと舞い降りてきた。

 ミユヒルは優雅ゆうがな動きで敵を撃退し、

 バグルは馬を操り空の民を蹴散らし、

 ジルは倒れた空の民に矢を放って攻撃した。

 空の民たちは混乱し、ただ逃げ帰るばかりだった。

 しかし、もし小高い山が敵に占拠されていたら、卑弥呼の仲間たちは逃げる場所すらなかったかもしれない。

 幸いにも、ミコのダウジングのおかげで助かったのだ。

 その頃、広場に舞い降りた空の民たちは、卑弥呼たちを攻撃しようと矢ややりを向けていた。

 すると、ちょうどその時、卑弥呼の高らかな声と共に雷鳴らいめいとどろき渡った。

 すると、空の民がかかげたやりかみなりが落ち、周囲の者たちが倒れた。

 これに驚いた空の民たちは、慌てふためき逃げ帰るしかなかった。

 しかし、この戦いは、山の民の力を試すために空の民によって起こされた戦いでしかなかったのだ。

 空の民たちは、仲間たちに山の民の力について話し合った。

 彼らは広範な知識を持ち、さまざまな武器や乗り物を操ることができた。

 彼らは卑弥呼たちの見えない力も、空の民の知識によって見破り、克服することができると確信していた。

 卑弥呼のかみなりも自然の現象に過ぎず、ただの落雷らくらいであるということも、ミコの小高い山への判断も不利な戦いを避けるための知恵だと知っていた。

 サコの美しい声が高らかに響き、みんなの心を奪うのは仕方がない、そのためにも注意が必要だと警告した。

 他の若者たちはミユヒル、バグル、ジルの3人に注意すれば良い。

 これさえ把握すれば、山の民に勝利することができるという結論に至ったのだ。


 突然、空の民たちは攻撃を開始した。

 彼らは布を貼った鳥のような乗り物を使い、空中から山の民に向けてやりや石を投げつけて攻撃した。

 卑弥呼はミコのダウジングによって掘られた洞窟どうくつや穴に隠れるよう指示した。

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