またもや超緊張する連絡
今回は短めです。
――――――――――――――――――――
『ここを突破さえすれば……』
『でっ、でもパワーが足りないよ!』
『俺に任せとけ』
『お前っ……生きてたのか!』
『あんなとこでくたばってたまるか』
「おおおお!!」
あいつ生きてたのか!
『いいか、お前らは攻撃打に集中しろ』
『でもお前は』
『死なねぇよ俺は』
『……その言葉信じたぜ』
凄ぇ胸熱展開!
『『うおおおおお!!!!』』
そしてそのまま彼らは宿敵を倒した。
なんて……なんて凄い映画なんだ。
笑いあり感動ありでやべぇ。
名作やぁ……。
興奮しつつ自室に戻る。
ほんと凄かったなぁ……。
心臓が凄いバクバクしてる。
いっ、一旦落ち着くためにゲームやろう。
スマホの電源を入れていつものダンジョン系ゲームをやる。
「よしよし体力多めで五層目来れたぞぉー」
敵を倒して宝箱を開ける。
「よっしゃ! ☆4装備ゲットォ!」
そんな感じで順調に進めていたのだが……
『ピロン♪』
と通知の音がして画面の上からメッセージが出てくる。
『早是:今いい?』
「うわぁうぇ!?」
そのメッセージに驚いているうちにモンスターにやられる。
「あぁーやっちった」
連絡先を開いて返事を書く。
『大丈夫ですよ』
即
はっや!
『そうか! なら今から電話かけるぜー』
という連絡が来た瞬間電話が震える。
うぁぶぁぶぁぶぁぶぁぶぁ!?
ビビってスマホを落とす。
電話が来る速度が早ぇ!
落としたスマホを拾って緑色の応答ボタンを押す。
『あ、もしもーし?』
「も、もしもし」
早是の声だ……。
いや当たり前か、違う声だったらビビるわ。
『よーし通話出来たっぽいな』
「ですね」
『いやー今日は悪かった、ロマンチック展開の為とはいえ二人を閉じ込めた訳だからな』
「いえいえ大丈夫です」
『……本当にロマンチック展開にならなかったのか?』
「ええ……まあ」
『そうかぁー……俺としては早く付き合って欲しいんだけどなぁー』
「あ、はははは……」
笑う事しか出来ねぇ!
『再確認するが、お前は花園さんの事好きなんだよな?』
「も、もちろんです!」
『ならよし、これからもまあ……今日よりは優しめのロマンチック展開に持ち込んでやるから、頑張れよ!』
「……分かりました」
日常生活やっててロマンチック展開に持ち込んでやるなんて普通言わないよなぁー。
『じゃ、そゆことで〜』
早是はそう言って電話が切れた。
……ロマンチック展開……。
その言葉が頭の中をぐるぐる回る。
まあ今日ほど過激な事やらないって言ってたら流石に大丈夫だと思うけど。
そう思いつつ寝よう……とした。
『ピロン♪』
なんだ? 早是か?
そう思いスマホを見る。
『花園:電話そろそろしても良いですか?』
あぁ! 今日やる約束してたんだった!
『大丈夫です!』
そう送って深呼吸をする。
『ム゛ー ム゛ー ム゛ー』
「うおぉ!?」
深呼吸してもビビるもんはビビるな!
応答ボタンを押す。
『あ、もしもし?』
「もしもし」
『今日、生徒会室に閉じ込められたのは驚いたわね』
「そうですね〜あれ本当驚きました」
『でも少し楽しかったわね』
楽しかった……か。
本当にそうだと嬉しいんだけどなぁ。
その後はその話でかなり盛り上がった。
相手が花園さんであると忘れるくらいだ。
生徒会室に閉じ込められたのは俺と花園さんなのに相手が花園さんだってのを忘れるのは変な話だけどね。
『今日は楽しかったわ、ありがと』
「僕も凄い楽しかったです!」
『じゃあまた今度電話しましょ』
「はい!」
電話が切れる。
楽しかったなぁー。
花園さんとは話が合うんだよなぁー。
だから運命の人なんだろうね。
あれ? 運命の人って決まってるならロマンチック展開要らなくね?
……いや、早是がロマンチック展開になる状況を作ってくれたからそうなるのかもしれないから要らないなんて言えないな。
うし、なんか起きちゃったしダンジョンゲームもう一回やるか。
アプリを開き、キャラを選択する。
「……ん?」
かなり下の方に花園さんに似てるキャラがいた。
……これ使ったら流石にキショいかな……?
いや! 変な気持ちを
そのキャラのスキルを見てみる。
『相手を魅了して少しの間攻撃を出来ないようにし、倒した敵を一定確率で仲間にする』
……マジで花園さんみたいなキャラだな。
そのキャラでダンジョンに潜る。
「へぇー強いなこのキャラ」
相手が攻撃をしないというのはかなり良い。
しかも強い敵キャラが味方になったらマジで心強い。
「このキャラ普段使いしても良いかも。いや、しよう」
そのままダンジョンをクリアしてスマホの電源を落とす。
そしてそのまま……寝た。
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