第14話
よし、日が暮れる前に宿と依頼のチェックでもやっとくか。
寝る必要がほぼないらしいから宿取らずに夜に出来る仕事なり探すのもいいかな?
金に余裕ができるまでハードモードもいいだろう、どう見てるか分からないが天使へのやってるアピールにもなるかもしれないし。
依頼といえば光の日とかいう曜日っぽいものあったよな、一応確認しておくか。
「光の日って見たんだけど他になにがあるの?あと、どこで確認すればいいのかな?」
「光の日から始まって風、水、土、火の順番に回ります。今日が何の日かは空を見上げればわかりますよ。今日は土の日です」
そういえばこの世界に来てから空を見上げてないな、異世界定番、月が2つみたいなのがあるんだろうか。宇宙大好きっ子だったから超楽しみ。
「ありがとう、そろそろ宿探しに行くよ。また何かあったら頼らせてもらうよ?」
「ここで暮らさないんですか?」
超住みたいです。
「ありがたい提案だけど、この世界に早く馴染むためにも自立しないとね。それに民を癒すのも巫女の大切な仕事だよね、俺ばかりに時間を取らせるのも悪いよ」
巫女を独占することにより、市民からの嫉妬を買わないよう立ち回る小心者、それが俺です。
「そうですか……そうですね、何かあったらすぐに来てください。無理しないで下さい。蘇生できるとはいえ、死なないで下さいね!私泣いちゃいますよ!」
「ありがとう、最大限努力します」
約束できないのが悲しいね。
「約束ですよ」
うーん、熊チャレンジが遠のく。
熊の強さが知りたい、そのうちおっさんにでも聞こう。
「じゃあ行くよ、また頼むよカタリナちゃん」
「はい、いつでも気軽に来てくださいねアベルさん」
教会の入り口まで見送ってもらう。
先に依頼見とくかな?城という名の冒険者ギルドへ向かう。
そういえば空を見上げれば曜日が分かるって言ってたな。
空を見上げると、なんと太陽のようなものの周りに4つの惑星が見えた。
これは凄いな、土の日って言ってたよな?4つの内の1つの星が暗いオーラなのか魔力なのか、よく分からないものを放っていた。対応する星にオーラのようなものが出るんだろう。光の日はどうなるんだろう?
なにがどうなってるか全く分からんがおもしろい、研究者とかいるのかな?いたら会って話してみたいな。地球と月よりは遠そうだけどロケットでもあれば行けそうだな。
その時、自分が世界から断絶されかけていることに気づいた。
異常な存在感が自分を包んでいる。
コレはダメだ、天使どころじゃない。もっと上の存在に視られている。
体が全く動かないので頭の中で叫ぶ。俺は広めない、語らない、教えない、知らない、興味がない、逆らわない、誓います。
祈りが届いたのか異常な存在感が離れていく。
どうやら、許されたらしい。
なに今の、急展開過ぎない?超怖いんすけど?
もしかして、今のが魔に堕ちるってやつか?
人同士で争うと、人類だったか世界の敵になるとかいう。でも今のが世界の敵?
辺りを見渡すが人々に異常はない、きょろきょろしているとチラりと見ていく人はいるが特に異常はない。大丈夫らしい。
もしかして転生時の知識チートダメ、文明の発展に気ををつけろってコレの事だったりするのか?
あまり元の世界を思い出さないようにしよう。
この世界は誰かに管理されているようだ。
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