第11話
そういえば魂がどうのこうの系な死にゲー好きだった気もするね。
「大丈夫、眩暈がしたと思ったら……お告げって言うの?初めてでビックリしたというか……」
ビックリしたというかなんというか、死ねって言われるとね。
「おつげで眩暈ですか?そんな事があるんですね」
「そうなんだ、巫女とは違うみたいだね。あれ?」
気づくとカタリナのベッドに寝ていた。
おつげがどうとか言ってる場合じゃねえ、超いい香り。俺キモ、アホ死ね。
「ベッド借りちゃったみたいだね、ありがとう」
「無茶しないで下さいね、治癒も一応掛けたので落ち着くまで好きなだけ休んでください」
いやー、キミの上司は真逆の事望んでいるみたいなんだよね。
どうしよう。
依頼を見て強敵探すか、熊か?なんとかベアチャレンジしろってことか?
蘇生がバレてもいい、と言っても巫女さんのリスク考えたらバレないに越したことはないと思うんだが。
じゃあ、一応森の奥らしい熊の方が良いか?
いやー、転生初日に4メートルだかそれ以上の熊へ挑みに行く?
若干チート臭い身体能力があるけども、格闘技も武道的な経験もゼロだぞ?多分。いや、あっても無理だろ。
まず痛いのが嫌だぞ?実際に戦って思ったが、生き返れるといっても正直絶対死にたくないわ。ああ、帰りたい元の世界。
ダメだ、情けない、真面目に考えよう。
天使の手のひらの上なんだろうし、やらなきゃどうなるか分からない。
遠距離武器だな。最低ライフル以上、正直敵を考えると対戦車兵器くらいの威力が欲しい。
西洋剣みたいな物を持って戦う世界では厳しいだろ。いや、元の世界でも手に入らんわ、元手もないし。
やっぱり魔法だな、天使いわく魔力も凄いらしいし。流石に貰えるだろ?一枚目くらいは簡単に、魔法金貨だっけ?魔力が凄いが魔法は使えません。んなアホな。
貰えなければ逃げだそうかな、無理だろうけど。
という事で祭壇へ案内してもらう。
なんとなくイメージしてたものと違い、個室がいくつか並んでいて人々が順番待ちをしている。1人で入るのがルールだそうだ。
適当な列に並び、待つ、自分の順番が来て中に入ると小さな祭壇があった。
えーと、作法は別にないんだったか。祈りもいらないと向こうが言ってたし適当にやっちゃおう。
1400ルドくらい残ってるんだっけ?まあ、1000は残したいかな、気分的に。
まずは鉄貨を一枚祭壇に置き、一応手を合わせてみる。……? 何も起きない。流石に合図的な物くらい必要か?
「お願いしまーす」
鉄貨が薄れ消えていく、魔物が消えた時と一緒の消え方だな。
んで、消えただけ。
流石に鉄貨一枚では無理だよな、贔屓しすぎは他の人にも申し訳なくなるしこれで良し。
銅貨一枚を祭壇に置き、手を合わせる。
「魔法、出来れば遠距離からの攻撃に使える魔法お願いします」
銅貨が薄れ消えていく、後には何も残らなかった。
駄目か、まあ千円だ。しょうがない。
銀貨一枚を祭壇に置き、願う。
「頑張るんで、俺に戦う力を下さい!」
銀貨が薄れ消えていく、後には何も残らなかった。
銀貨は5000円だったか、結構痛いんだが?
大銀貨行くか?金貨残した残りを行くか?
いや、小出しにするからダメなのかもしれない?
一枚しかない金貨行っちゃうか?金貨一枚10万だぞ?
いや、このままだと0になるまでやっちゃうだろうし、出来るだけ強く行こう!
後で後悔ないようにな!考察した内容?知らん知らん。
金貨を祭壇に置き、祈る!
「我に力をおおおおおおおおおお!」
「あっ、うっ、ああ」
金貨が薄れ消えていく、後には何も残らなかった。
「ああああああああああああああああああ」
ガチャ?ギャンブル?大嫌い。
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