東京暗号

一時的なつもりだったんだ

本当の事だ信じてくれよ

隠し通していた

酸っぱいビートの下

自己究明的な自伝も

しょうもない正当性

本当のことを言うよ

1つ屋根の下

東京暗号のその裏で

1人遊び歩く



快楽心情映画の中

長いスカートの裾が泳いでゆく

あの子の視点が刺さって

耽美な色に染め上がる


快楽心情映画の中

「当たり前」が消えてゆく

あの子の視線が気になって

口紅をもう一度塗る



矛盾だとは知っている

見られたくないのに存在したいから

地と図の空間探りあって

見抜かれることを欲している

仏様に許されるのなら

もう一度くらいしていいだろうか

東京暗号のその裏で

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