お前は岩手の郷土料理を知っているか?

塩谷さがん

第1話 八杯汁(又はぬっぺい汁)

 はちはいじる。またはぬっぺいじる。


 うちの実家では八杯汁と呼んでいます。精進料理としての側面がありますので、お盆の時期だったりお葬式で振る舞われる汁物ですね。


 私の従兄弟は八杯汁が食いたいがためだけに祖母の葬式周りに着いて行きおかわりして食べまくっていたそうです。

 食への執念がすごいな。まあ私も幼い頃から好きだったのでわかるぞ。


 精進料理なので野菜と豆腐、豆麩のみ。肉は一切使いません。肉の代わりとして油揚げや豆麩を入れる感じでしょうかね。


 普通の豆麩でもいいですが、うちに受け継がれている八杯汁はカラフルな豆麩を使います。子供受けは大変よろしい汁物です。


 今は星形でカラフルな豆麩もありますから、そちらも子供としては嬉しいかもしれませんね。


 材料です。

・豆腐

・油揚げ

・糸こん

・にんじん

・じゃがいも

・豆麩

・干し椎茸


 調味料です。

☆めんつゆ

☆醤油

☆砂糖

☆塩

☆ほんだし

☆水溶き片栗粉


 以上になります。

 作り方です。


1、まず最初に干し椎茸を水で戻しておきます。電子レンジで短時間でふやかす方法もありますが、もどし汁も使いますので捨てずに取っておいてください。


2、豆麩も水で戻しておきましょう。


3、豆腐、油揚げ、糸こん、にんじん、じゃがいも、戻した椎茸は全て細切りにしてください。幅は大体一センチないかくらいのアバウトで大丈夫です。椎茸は薄めがいいかもしれないですね。


4、干し椎茸のもどし汁と水を鍋に。その中に切った材料と豆麩を入れましょう。豆麩は絞ってから入れてくださいね。具材が煮えるまで踊って待ちましょう。


5、具材が煮えたかな? と思ったら味付けをしましょう。メインはだしつゆです。そこに醤油、砂糖、塩。ほんだしで味を整えましょう。いい塩梅にどうぞ。


5、最後に水溶き片栗粉を加えてとろみが出るまで煮れば完成です。


 郷土料理=適当家庭料理と思っていますので、口伝えや見よう見真似なもので分量は書きません。完全に感覚で作っているもので……。

 これ完全に実家の作り方なので各ご家庭で作り方違います。あくまでも私の教わった作り方です。


 自身が食べれるかな〜くらいの量で作ってみてください。


 とろみのついた汁物なんですが、なんでこれをクソ暑い真夏に食べるんでしょうか? 謎ですね。

 しかし毎年お煮しめや赤飯と共に出ると、おーお盆だなあ。なんて懐かしくなるんですよねえ。幼い頃からの刷り込みですかね。


 ま、これどれくらい続けるか謎ですが、気が向いた時に増やしていきます。


 第一話は八杯汁でした〜。うめぐつぐって食ってがんせ。




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スフィアダイバー「心理潜航捜査官」書いています。読んでいただけるとありがてえ!https://kakuyomu.jp/works/16817330656788317640


恥を偲んでつけた名だ……。

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