第16話◆2.5次元俳優、街に行く3
翌朝、シノ君は商会に呼ばれて朝から出て行ってしまった。
ので、街中を散策しようかなと思う、と言ったらシノ君は少し考えて、メテオラさんを付けてくれた。
メテオラさんはこの街の貴族……子爵家の三女さんだし小さい頃から良く街中を巡っていたので行きたいことがあれば案内してくれるそうだ。
何かあっても俺なら対応できるだろうし、そこそこ治安は良い街なので問題はないとのこと。
メテオラさん、よく教育されたメイドさんだなと思っていたらそうだったのか。
治安は良い、と言っても現代日本でぬくぬく育っているので『治安がいい』がどの程度なのか解らない、とシノ君に告げると、シノ君は住んでいた日本の中でそこそこ治安が悪いと言われているアタリかもしれませんね、と言われた。
西の都市のあのあたりとか、南の都市のあのあたりかな?
メイン通り内で済ませれば大丈夫、というお言葉も頂いたので二人で出かけることに。
ギルド関係はシノ君付き添いが決まってるので除外して、店とか市場とか見たい、とメテオラさんにリクエストをした。
「では中央市場ですね。あそこは色んな品物を売っている店舗が集まっておりますので、満足なされるかと」
「市場!大好きです!」
やったー!市場だー!
地方公演とかロケ遠征とかではよく
ここ最近の流行病のおかげでちょっと控えていたけれど。
取り合えず【
これ、昨日のログインボーナスで貰ったんだよね。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
【初回30日間ログインボーナス:3目】ゲット!
救急医療キット/999セット×5
最高級素材の不織布マスク各カラー30枚入りセット/999箱×5
最高級衛生用品セット/999セット×5
最高級美容品セット/999セット×5
高性能サプリセット/999セット×5
高性能虫よけセット/999セット×5
高性能殺虫剤各種/999セット×5
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
なんか色々貰ったけれど、衛生用品の中に女性用の月の物アレコレとか専用ショーツとかあるんですが……。
これ、メテオラさんにあげたらセクハラになるのかな?
「ラナン様、そのマスクは……?」
「ああ、これ。一応防疫っていうか……メテオラさんもしてみます?可愛い色、あるんですよ」
と、白、黒、灰色、桃色、クリーム色、水色、薄緑色、ベージュ、濃い赤、濃い紫、紺、深緑色の各種カラーを一枚ずつ取り出してメテオラさんの前に出した。
「こんなものがラナン様の故郷にはあるのですね?」
「うん。うちの方だと日常で使ってるかな。空気感染する病気予防にも役に立つし。使い捨てだけれどね」
「このような良い物が使い捨て……なんですか?」
「うん。安価で……えーと30枚で銅貨1,2枚くらいの価格で手に入るのもあるよ」
「そんなに!?」
俺はよく持ち込むの忘れるので刀祢から貰ったり、フドラッグストアで買ったりしてたなぁ。
不織布マスク、いいやつじゃないと肌との摩擦で出来物できたりするし、それが痕にになる例もあるから、肌身につけるものには気を付けてるんだよね。
この不織布マスクは付け心地がいいし呼吸阻害もない、本当にいいやつだ。
シノ君からお金の価値をちょろっとだけ教わったので解るけど、これ一箱銀貨5枚(大銀貨1枚)は下らないやつだよなぁ。
「……では、このクリーム色を」
「どうぞ、箱ごとあげるよ」
「!?」
メテオラさんは驚いて箱ごとは辞退していたけれど、まだあるから、と押し切って鞄に入れてもらった。
メテオラさんは貴族の娘さんらしく、持っているポーチが
時間経過はないが容量が大きめのクローゼット一つ分らしく、これで金貨200枚はするのだとか。
シノ君の所に奉公に行く際、お母様の物をもらったんだって。
革で出来ていて昔の古い奴だから使い込まれていて味があるものだった。
折角だから可愛いポーチとか作ってあげたいよねぇ。
なんて考えていたら。
ぴょん!
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
【制作】スキルを得ました。
【空間魔法】スキルを得ました。
【裁縫スキル/型紙制作/速縫い/魔法付与】を得ました。
これにより鞄系、ポケット系への空間魔法付与か可能になり、
連動する事が出来ます。
✼••┈┈┈┈••✼••┈┈┈┈••✼
どんだけイージーモードなんですか?システムさんよ……。
「ラナン様?」
「ううん。まずは布地とか革製品売ってるとこ行ってみたい」
「手芸店も営むサロンがございますので、そちらにご案内しますね」
メテオラさんの提案に、俺は頷いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます