第4話◆2.5次元俳優、色々ゲットする3
※初回特典内容に追記在ります※
◆◇◆◇◆
「さてと……イベントリ!」
羅楠はまずイベントリを確認した。
色々と貰ったのはいいが、それで容量が圧迫されるのは避けたい。
なのでどれだけ空きがあるのか、調べるためだ。
「えーと現在の容量は……は?」
イベントリの容量は∞と表示されていて、更には4種のタスクに別れていた。
①装備品
②ポーション/回復薬/補助薬系
③生活用品
④お気に入り
「ほうほう、ではこれをお気に入りにいれて……」
試しにと先ほど飲んだ珈琲を④のお気に入りに登録すると、③の生活用品にも同じものがはいっていた。
そして、お気に入りから珈琲瓶を一つ取り出して再度確認すると、両方のタスクから-1されていた。
「同じものなんだな」
ふむ、と羅楠はキャンプ用品のバーナーを取り出し、薬缶に水を入れて今度はダージリン紅茶をティーパックで淹れた。
「うわ、こっちも美味しい」
今まではどうせ珈琲も紅茶もよく解らないし、とスーパーで売ってる50パックとかの物を買っていたが、味も香りも段違いだった。
「うわー。これだけでなんかいい生活してるって思いこめる~」
流石最高級とつくだけはあるな、と羅楠は頷いた。
「じゃぁお気に入りはこれとこれで……」
と、『ちょっと休憩したりご飯食べたりする』ものをお気に入りにいれた。
「そういえば、異世界あるあるのこれは……」
と、イベントリから
大はいわゆる40L登山用バックパックのようなもので、中はビジネス用ショルダーバック、A4より一回り大きなリュックに肩掛けにもなる3WAYバッグ、小さめのボストンバッグ、小は小さめのサコッシュと肩掛けポーチ、ウェストポーチ各種だった。
羅楠はその中から、自分でも使っていた3WAYバッグを取り出し、これを普段使いに決めた。
徐にそこに手を突っ込み、巾着風財布/中を一つ、と念じながら何かをつかむ。
すると手には巾着風革財布/中が取り出された。
「おお!欲しいものが出てきた! イベントリも同じかな?」
イベントリは開いたままなので、今度は金貨10枚と念じればイベントリ画面の前に、金貨10枚の画面が出てきた。
画面ごとを出を掴めば、手の中には金貨が10枚ほど。
「おおお。とっさに出てくるのいいなぁ。お気に入りの意味とは?って感じだけれどこれはこれでいいかな」
むふー、と興奮気味に羅楠は息を吐いた。
「巾着風っていうかがま口だこれ。ちゃんと首からかける紐もついてるなぁ」
ついでに巾着風革財布の大と小も取り出してみる。
大はいわゆるがま口バックで、中はがま口長財布、小は小銭用のサイズだった。
「小を首から下げて革鎧の中に入れておけばいいか」
と、金貨を10枚入れた所でふと気づく。
「あれ? 異世界物だと平民は金貨持ち歩かないよな? えーと金貨3枚にして銀貨30枚、あとは銅貨突っ込んで……。お、これで一杯かな」
結局、がま口小銭入れには金貨3枚、銀貨30枚、銅貨30枚で一杯になった。
財布には軽量化の魔法が掛かっているようで、コインを沢山入れたのに思ったよりも軽かった。
「なになに?金額固定?」
がま口を見ているとそう書かれた小さな画面が出てくる。
どうやらこの枚数で固定すれば使っても自動で補充され、入れれば勝手にイベントリに収納されるようだ。
それに、このイベントリにある者は食品以外は全部星屋羅楠が所有者として固定されていて、譲渡意思が無ければ紛失しても戻ってくるようだ。
「スられても戻ってくるのか、いいな」
それから羅楠は小腹が減ったので、キッチンセットを取り出してパンを切り分け、そこにチーズと生ハム、グリーンレタスとオニオンスライスを乗せてかぶりついた。
マグカップをもう一つ取り出してそこにクラムチャウダーのインスタントスープを作った。
「うまー!」
キャンプセットやキッチンセットの中には土鍋も各種サイズであったので、今度は土鍋ご飯にしようかな、と思う羅楠なのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます