第16話 趣味。
「これで、貴方と私の血の契約が結ばれた事になりますの?」
「
とうとう、二人の間に『血の契約』が結ばれた。
しかし、何処と無く
「どうして
「ドウヤラ、素ノ状態ノ
「そうなのですか……」
「
そうは言われても、何だか釈然としないアリエス。
(それにしても。先ほどの私、我を忘れて吸血行為に夢中になってしまってましたわ。……思い返すと、かなり
アリエスの顔が
もちろん、本人が知らないだけで、言葉攻めだけではなく、とても良い子の皆さんにお見せできない
……最後は羞恥心が勝り、頭に
(――ふぅ。今度、吸血する時はこんな事にならない様、気をつけなくては)
何とか顔の熱が取れてきた
「ところで、
アリエスは気を取り直して、操縦方法のレクチャーをしてもらうことにする。
そうして、
「何故、どうして、私が『全裸』にならないといけませんの!?」
「当然ダロウ、接続度ガ全ク変ワッテクルカラナ」
『
「い、イヤです、全裸だなんて」
「我ハ
「そ、そうだとしても、なんだかいやなのです。まるで完全無防備みたいで……」
「シカタナイ、下着ヲ許可シヨウ」
「下着は大丈夫ですの?」
「シカタナイ、ギリギリ大丈夫カモシレナイ。出来ルダケ
「あ、ありがとう。でも、『許可』って何だか、ドラグヌフの方が上の立場みたいですわね……」
何とか、下着着用を認めてもらい、胸を
「下着ハ、先ホドノ『スキャンデータ』ヲ元ニ、コチラガ提供スル。モウ準備デキテイル」
「……」
コックピットの右側から飛び出してきた
「コレヲ着用シテクレ。素材ハ天然物ノ
「ヤケに
「ソレホドデモナイ。普通ダ」
「目を閉じておいてくださる?」
「我ハ機械ダガ?」
「……貴方はどこから私を見ているの?」
「正面と左右ニ『レンズ』ガアル……ソウ、ソノ場所ダ」
正面と左右をジト目で
「分カッタ、『レンズ』ノ
搭乗室に
アリエスは気づいていないが、コックピットのレンズ以外のセンサーが全て、何かの膨大なデータを記録し始めていた。
『オオッ』
音声としては出力されない
その時、アリエスの心の中は、
(普段つけている物より、サイズがピッタリ。付け心地もいつもの専属の商会製のモノより、とてもいいですわ。これ、後でもっと作ってもらえないかしら……。
「準備できましたわ」
顔を真っ赤に染めながら、努めて事務的な声で、
ふるふると、恥かしさから小刻みに体を震わせ、自らを抱きしめる。
とても神聖で尊い姿であった。
『素晴ラシイッ、
この瞬間、
それから、続けて、アリエスの両親への感謝も忘れない。
「デハ着席シテクレ。魔素ヲ充填シテ、接続シテイク」
「……くっ、承知いたしましたわ」
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