第13話 魔力スキャン。
「え? 私、開じこめられてしまいましたの――――?」
「***** ***********」
「えっ、えっ、何ですの?」
閉じ込められたことで軽くパニックに陥っているところに、突然何者かに未知なる言語で話しかけられてしまい、より焦ってしまうアリエス。
それは、巨大ロボットから出ている自動音声の様だが、アリエスにとって初めての言語だった。
「%%%%% %%%%%%%%%%%」
「あっ、全然、分からないですわっ」
先ほどとは違う言語のようだが、これも理解不能だ。
こういう時、
「#%V+&A% $%B&N%#&X$%Y#」
「すみません、ごめんなさい、分かりませんっっ」
だんだんと申し訳なくなってくるアリエス。
「
「あっ、分かりました。『
どうやら、こちらの理解できる言葉を探っていたようだ。
(それにしても、『宇宙標準語』から調べればいいですのに。――というか、私の返事から、分からなかったのでしょうか……?)
アリエスは高性能な様でポンコツ感のある自動音声の
少し
何ともいえない、少し冷たくて、少し温かい感触。
ツルっとして、サラっとしている、体温の低い生物に腰掛けている様な、とても不思議な感覚。
アリエスの
(この感触、とても良いですわ。この座席にも、とてもお金が掛かっているのでしょうね……)
気持ちが高揚した事で、また自然と頬を染めるアリエス。
「――ところで、認証とは、どうすればよいのでしょうか?」
「搭乗者登録ガ行ナワレテイルカ、魔力スキャンヲ行ナイマス」
「なるほど」
魔力を伴った走査線がアリエスの体の上を走る。
「く、くふふ、……く、くすぐったいですわ」
くすぐったさをアリエスが訴えるが、魔力スキャンの走査線は、なぜかより一層、より満遍なく、あたかも撫で回すかのように、より丹念に、激しさを増して行われていく。
「ひゃっ、……はぁっ……」
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