いい

「お前が串刺しか?」


金髪のチャラそうなやつだ。なんか腹たってきた。速く殺したい。


「そうだが、お前が精霊憑きか?」


「神の子だ。」


こいつ自分のことを神の子とか言ってるのか。


「お前レベル1だろ。感覚でわかる。なんでそんなに弱いのにこの決闘に出てきたんだ?」


「お前、無知だな。俺のことは精霊様が守ってくれるんだよ。だから、俺は死なないのさ。」


「そうか。だいたいお前のことは分かったよ。」


「それよりも、俺が勝ったらジョセって女俺にくれよ。あんないい女見たことがねえ。俺のハーレムに加えたい。」


「あっそ。」


明らかな三下ムーブをかましてくる。

ジョセに手を出したら、俺よりも強い奴らを相手にしないといけないんだが、分かってるのかこいつ。

バカそうだし、無理か。


「それでは両者離れて。」


審判に合図され、二人は所定の位置まで離れる。



「始め!!!」


審判の合図に会場は熱狂に包まれる。


「死ね!!!」


金髪は俺に向けて、火球を際限なく打ち出す。


「弱いな。」


こんな攻撃、いちいち防御しなくても俺の風に弾かれる。

精霊憑きの魔力は無限というが、こいつのレベルなら意味ないだろ。

出力が低すぎる。

俺は普通に近づいて、こいつの頭を突き刺し、風魔法を使い頭を弾けさせる。


しかし、弾け飛んだ頭が時間が戻るように再生していく。


「だから言ったろ、精霊様が守ってくれるって。」


「それ、痛くないのか?」


「痛みは生まれつき感じないんでな。」


「そうか。」


土に埋めるか、宇宙に飛ばすか考えていたが。

その必要になくなったようだ。なぜなら、魔力の線が見えたから。

どうやら、無限の魔力とこの再生能力には、この膨大な魔力の線が関係してそうだ。

それからは、ただその線を切ることだけに集中した。

普通の攻撃では切れずに、時間をかけて極点にすると、この線が少し切れる。


全ての線を切るには2時間はかかった。


「こんなもんだな。」


金髪は1時間ぐらいたって、魔力切れで気絶していた。当たり前だろ。お前の生命線を切っていたんだから。


「審判。」


「ああ。この勝負、アンダーハート公爵家、名誉騎士リュウ殿の勝利!!!」


会場は、盛り上がった。よく帰らなかったなこいつら。途中からおもんなかっただろ。

結局、絶対数が少なかったから、攻略法が広く知られてないだけだったな。

相手の国の国王は固まっている。

確か、こいつは神の子で、相手の国の象徴みたいなやつだったからか。

いや、誰か気づいてただろ。この魔力線に。


「よくやったわ。」


「今回は相手が弱すぎでしたよ。」


「それもそうね。それで、今回は最高位の勲章がもらえるらしいわよ。」


「そうですか。ダンジョンですもんね。」


「そう。それで成人したら、結婚できることになったの。」


お嬢様がさっきからニヤニヤしてたのはそれか。

成人の年齢は16歳。うちの国はかなり遅い方らしい。


「リュウは子供何人欲しい?」


「まだ、考えてません。」


「考えときなさい。もう結婚することは決定事項なんだから。」


俺の意見なんて関係なく進んでいくんだ。まあ、別にいいけど。


「俺は、新しいダンジョンにでも行ってきますよ。」


「気をつけてよね。もうあなただけの命じゃないんだから。」


気が早い。ジョセは本当に気が早い。


「グリ。」


「ピ!!」


グリに乗って、新しく発見したダンジョンに向かった。


「へ〜ここは、飛ぶ魔物が多いな。もしかしたら、グリフォンもいるかもな。」


「ピ!!」


「分かってるよ、グリフォンが出ても殺すさ。」


とりあえず、40階層まで遊んで帰った。

もうちょっと、時間が経ってから、何が儲かるか分かってからこよう。


「明日は、お前の好きなドラゴンでも狩りに行くか。」


「ピ!!」


ーーーーーーーーーーーーーーー


レベル 4


力   :233

身の守り:201

素早さ :401

器用さ :371

魔法力  : 430


魔法 『風纏い』 支援魔法


スキル 

槍術 Cーーー槍を武器にすると、全ステータス中上昇。

弓術 Dーーー弓を武器にすると、全ステータス上昇。

魅力 Dーーー魅力が上昇

耐性 Dーーー状態異常耐性が上昇

集中 Dーーー集中が上昇

直感 Eーーー直感が少し上昇

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る