おお

「リュウ君ってすごいね〜。最近カッコ良くなったし。」


バルセロナ公爵家の長女、カトリーヌお嬢様。ピンク髪の短髪が似合う小悪魔なお嬢様。


「そうですね。体も大きくなりましたし。」


ブローニュ公爵家の長女、アリアお嬢様。水色の長髪が似合う、落ち着いたお嬢様。


「僕もリュウ君みたいな恋人が欲しかったな〜」


カンタクゼノス公爵家長女、ドロッセルお嬢様、銀髪のポニーテールが似合う僕っ子お嬢様。


今、俺は3人のご令嬢と楽しく話していた。不機嫌なジョセお嬢様を除いて。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「リュウ、あんたも来なさい。」


フィーネ達とお昼寝してたところに、ジョセお嬢様に呼ばれ、4大公爵家の長女しかいない、お茶会に参加したのはいいのだが。

ジョセお嬢様がとにかく俺のことを褒めるので、他の令嬢達が羨ましがってしまったのだ。

俺は名誉騎士ということで、特別に入場を許された。

すると、ジョセお嬢様以外の3人が俺に近づいて座って、キャバクラみたいになった。


「みなさんにはそういう相手いないんですか?」


「いない、いない。許嫁ならたくさんいるけど。」


カトリーヌお嬢様が答える。


「そうなんですか?カトリーヌお嬢様はモテそうですけどね。」


「リュウ君はどう思う?」


「ジョセお嬢様と出会う前なら、一目惚れしてましたね。」


ジョセの機嫌を取っておく。


「え〜今からでも乗り換えていいんだよ。」


左腕に小さくない胸を当ててくる。


「ちょっと、何してるのよ。私のリュウなのよ。」


「別にいいじゃん。馬車の中でキスしてるんでしょ。」


「それは、そうだけど。あなた達も見つければいいのよ。運命の人を。」


ジョセは運命の人とかいうのか、9歳だからいいけど、少し痛いな。


「僕は、リュウ君とならキスしていいよ。」


ドロッセルお嬢様が可愛くねだってくる。


「リュウ、分かってるんでしょうね。」


ジョセが絡んでくる。お前が俺のこと褒めまくるからこうなったんだろうが。


「ほっぺたならいいですよね?」


「ふんっ」


ジョセお嬢様の機嫌が悪くなるが。ここはこれくらいでいいのだ。

ドロッセルお嬢様の目を見て、ゆっくりほっぺたにキスをする。


「へへへ」


ドロッセルお嬢様は可愛くにやける。抱きしめて、頭を撫でてあげる。


「次は私にお願いします。」


アリアお嬢様も憧れているらしい。

アリアお嬢様にもカトリーヌお嬢様にも同様のことをする。3人はさらに俺にベタついてきた。

ジョセお嬢様の機嫌がさらに悪くなる。


「ジョセ、おいで。」


「何よ。今更機嫌を取ろうっての?」


「いいから、来い。」


「ふんっ」


ジョセは強引な俺に弱いので、トコトコと俺に近づく。

3人にはしない本気のベロチューをする。5分間はしただろう。

ジョセは長時間ベロチューすると、甘えん坊になる。

この様子を他3人は穴が開くほど、凝視していた。


5人でいちゃついていると、夜ご飯の時間になったので、夜ご飯の会場に行き、フィーネ達と食べた。やっぱり、美味しいな。

それから、何事もなく帰った。馬車ではいつも以上にジョセが甘えん坊になったが。


街に帰ってからは、即座に村に帰る。槍を持ちながら走ると、速度が上がるので、朝に街を出ると夕方には村に着くようになった。

そして、食事会のムラムラを村の少女達や、アリシアにぶちまけた。

異世界あるあるで村の少女もまあまあ可愛いのが嬉しい。

3日ぐらいアリシアと訓練してから、村の復興作業を手伝い、今はもう前と同じぐらいになった。

村周りの森の魔物も整えといた。

それから、街に帰り、何か狩りの仕事がないか、ババアに聞く。


「何か、いい仕事はないか?」


「そうさね。東の街道に虎が出たらしいから、殺してきな。」


「虎?」


「そう。氷の魔法を使う虎だよ。気をつけな。」


「分かったよ。」


東の街道で虎を探す。すぐに見つかった。ちょうど行商人を襲ってたしな。

槍に全力の魔力をこめて、特に槍の先に魔力を集中させて貫通力を増して、

投げやりで、虎の頭を貫通させる。


「大丈夫か?」


「子供?今のは君が?」


行商人が結構いた。馬車も多いし。

結構な大所帯だな。


「そうだ。俺が串刺しだ。それで、護衛はどうした?」


「冒険者を雇ったのですが、荷物を奪って逃げ出されてしまって。」


「それはどこでだ?」


「隣町を出てすぐのところです。」


それから、冒険者の特徴を聞き出して、虎の死体を回収して、行商人達を街まで護衛する。


「お前らは、どこに泊まるんだ?」


俺と同じ宿に泊まるらしい。やっぱりこいつら金持ちなのか。聞いてみると、この宿と商会が同じらしく、無料で泊まれるらしい。

俺と同じだな。俺も一度も宿代を払った覚えがない。しかし、毎日ジョセがくるから、この宿の評判は鰻登りだ。俺のおかげだな。


「そうか。これも何かの縁だ。お前らの荷物取り返してきてやる。」



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