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「少年、騎士の訓練は多種多様なものがある。しかし、毎日開かれる訓練が一つだけ存在する。個人戦だ。個人の能力で集団戦における役割が変わるのでな。」
隊長のおっさんはハンバーグをあげると喜んで話してくれた。
要は集団戦の役割は個人戦の強さに依存する。そして、個人の強さにはわかりやすい9段階の目安がある。
銅、銀、金の順にランクが上がり、それぞれ1級から3級がある。
俺は一番下の銅3級からスタートだ。
「ここが、銅3級であってるか?」
教えられた訓練場に行くと、12歳ぐらいの少年がいたので話しかけた。
「ここは、子供の来る場所じゃないぞ。」
「今日から、ここで訓練できることになってな。」
訓練許可証と、公爵の紋章の入った短剣を見せる。
「お前がお嬢様のお気に入りか。世間知らずのお嬢様をたぶらかしたという。」
だから、訓練場に入ってからよく睨まれてたのか。
「誑かした?なんだそれ。どうでもいいが、ここが訓練場で合ってるのか?」
「合ってるぞ。お前の武器は何だ?」
「この短槍だが、もしかしてここには騎士見習いしかないのか?」
「そうだ。銅3級は騎士見習いしかいない。」
「どうしたら、銅2級に上がれるんだ?」
「月一回の戦いで上位10人は上がれるが、お前には関係ないだろ?」
「何でだ?」
「お前は弱いんだろ?」
「強くはないな。でもここにいる200人近くの奴らよりは強いと思うぞ。」
なんか、可哀想な子供を見る目で見てきた。
中には俺の言葉に笑っているやつもいた。これは、面白くなってきた。
「おい、そこの男3人組。今、俺のこと笑ったよな。」
「ああ、そうだぜ。運よくお嬢様に気に入られただけの奴が勘違いしてるから、面白くてよ。」
3人のうち一人。剣を持った12歳ぐらいの少年が絡んできた。これはもっと面白くなってきた。
ここは、手っ取り早く済ませるため。会話は省略するに限る。
この少年に短槍を持って特攻する。
少年はギョッ!!と驚き急いで、構えを取るが間に合わない。
弁慶の泣き所に最高打点をお見舞いしてやった。完全に骨が折れた感覚だ。
少年は、倒れ込み、あまり痛さに声にもならない叫び声をあげる。
「残り二人もまとめてこいよ。どうせ、雑魚なんだろ?」
二人は友人を傷つけられた怒りなのか、自分より小さい子供に煽られたからなのか、仲良く俺に切り掛かってくるが、二人の攻撃を捌ききり、一人は腹に、もう一人は弁慶の泣き所に攻撃を当てて、無力化した。
「弱すぎるな。こいつらより強い奴はいないのか?」
誰も声を上げない。おかしいな、こいつらやる気ないのか?
「そうか。公爵の騎士と言っても騎士見習いじゃこんなもんだよな。」
この言葉に、多くの奴らが反応を示した。公爵を間接的に侮辱したのが良かったのだろう。
「じゃあ、俺はジョセお嬢様にお前らは弱くて、得るものがなかったと報告するけど、それでいいんだな?」
これが決め手になったのだろう。腕に自信がある奴らが次々、俺に挑んできた。
相手にならなかったが。
数十人の犠牲者が出たところで、満足した。
次に金稼ぎのために狩人の小屋に向かった。
「おい、ババア金になる話はあるか?」
「何だね、その乱暴な言い方は。というか、お前、今日は騎士と訓練じゃなかったのかい?」
「銅3級なんて、相手にならんかったぞ。」
「だろうね。オークの集団を相手にできる奴は騎士見習いには荷が重いさね。」
「それで、儲け話はないのかよ。」
「あるよ。南の街道でよくゴブリンの被害があるらしいんだと。調査しておくれ。」
「それは冒険者の仕事だろ?」
「相手がゴブリンだから、商人たちが依頼を出さないのさ。ちなみに調査で5万、
原因解明したら30万貰えるぞ。」
「森でオーク殺しといた方が、稼げるような気がするが。他の狩人たちは?」
「それぞれに仕事を割り振ってるよ。優先度の低い仕事をあんたにやらせるのさ。」
「つまり、簡単な仕事ってことだろ。いいさ。信頼稼ぎは未来への投資だ。それに、南の街道は近辺の村につながる大事な道だしな。」
「あんたは村育ちだったね。それならちょうどいいさね。気をつけて行ってくるんじゃぞ。」
「ああ、行ってくる。」
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現時点でのリュウのステータス
レベル 1
力 :168
身の守り:158
素早さ :271
器用さ :205
魔法力 :160
魔法力を頑張って伸ばしてます。
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