なの
一人旅で気をつけることは、油断。
つまりは野宿しないことだ。子供の俺は特に危ない。夜遅くまで起きてられないしな。
なので、少し遠回りだが、2つほど街を回って、村へと向かう。
道中は、魔力を使い常に全力疾走し、魔力が切れたら、溜めた魔力回復薬を使う。
途中、行商人たちとすれ違い、声をかけられるが、公爵の紋章の入った短剣を見せて黙らせる。
高級宿も公爵の紋章を見せて、無料で泊まった。。
そうして、3日ほどかかって、村に到着する。
「懐かしく感じるな。少し離れただけなのに。」
それから、村にみんなに公爵の狩人になったことを報告した。
みんな、騎士になるものと思っていたが、狩人に慣れたので、みんな賞賛してくれた。
弓のことを感謝しといた。
「すごいね、リュウ君。公爵様の狩人になっちゃうんだから。」
「ありがとな、ミレーヌ。リュウガとどっちがすごい?」
「そんなの、決まってるよ。リュウ君だよ。」
「そうか、ありがとな。」
ミレーヌとキスをする。村の少女たちに俺とリュウガを比べさせながら、キスをする。最高の気分だ。
お土産にお肉を食わせたのが良かったのだろう。
アリシア家に帰り、現状を報告して、お土産も渡しといた。
「アリシア、最近槍の訓練してるんだって。」
「うん。オークに襲われた時、何もできなかったから、せめて逃げられるように。」
「そうか。俺が前使ってた槍使っていいぞ。」
「ありがとう、リュウ。大好き。」
「俺もだよ。訓練をつけてやるから、構えろよ。」
「うん!!」
それから、森で狩りをしたり、少女たちといちゃついたり、アリシアと訓練した後、可愛がったり。ついでにリュウガ殴っといた。
気楽な時間を一週間過ごして、三日かけて街に戻った。
「遅いわよ。」
夜にジョセが絡んできた。
「遅くないでしょ。間に合ったでしょ?。」
「私が2週間後と言ったら、1週間後に来なさいよ。」
「なんですかそれ?寂しかったなら素直にそう言えばいいじゃないですか。」
「そんなわけないでしょ。勘違い男は嫌いよ。」
「僕が帰ってきたその日に俺が泊まってる宿に来たんだから、そう思われてもしょうがないでしょ。」
「勝手にそう思っとけばいいわ。」
「そう思っと来ますよ。それで、明日に大会でしたっけ?」
「そうよ。明日、迎えを寄越すからちゃんと小綺麗にしときなさいよ。」
「そうしと来ますよ。後、これお土産です。」
この世界でとった果実で作ったアップルパイみたいなお菓子を収納袋から取り出し。
前回と同じように、アホ騎士が毒味をしてから、ジョセに食わせた。
「美味しいわね。あなた料理の才能があるわよ。」
「そうですよね。次からはいろんな果物で試してみますよ。」
「それがいいわ。うちの料理人にも作らせるわ。」
「そんなに気に入ったんですか。じゃあ、もうひとつ渡しときますから、料理人に渡しといてください。」
「分かったわ。それより一人旅はどうだったのよ?」
「公爵の紋章を見せたら、みんな黙りましたよ。気分がいいです。」
「あまり乱用しないでよね。」
「分かってますよ。それよりジョセお嬢様は僕がいない間、何かありましたか?」
「何もないわよ。いつも通りつまらなかったわ。」
「そうですか。僕は村では毎日楽しかったですけど。」
「羨ましいわね。」
「何がつまらないんですか?」
「人付き合いよ。貴族は色々あるの。」
「パーティーってやつですか。いいですね。美味しいものがたくさん食えそうで。」
「お気楽な答えね。私は食べ飽きたわ。」
「そうですか.今度収納袋に入れて持ってきてくださいよ。」
「嫌よ、あなたがパーティーに来ればいいじゃない。」
「嫌ですよ。絶対めんどくさそうな奴に絡まれるでしょ。」
「そうね。それが賢い選択だわ。」
「それにしても可哀想ですね。」
「私が?」
「違いますよ。お嬢様のご機嫌取りのために頑張っている人たちですよ。
どんなに頑張ってもつまらない顔をするんですから。」
「私の方が可哀想だわ。そんな風に思われなくちゃいけないんだもの。」
「そうですね。可哀想、可哀想。」
「心の底から思ってないでしょ。」
「思ってますよ。それにしても明日が楽しみです。お祭りですから、美味しいものがたくさん食べれますね。」
「私は憂鬱だわ。」
「ところで、僕の席はどこなんです?最前列とかいいですね。売店に近い席もいいです。」
「私の隣よ。」
「はい?」
「私の隣に決まってるじゃない。」
「明日の主役のお嬢様の隣ですか?」
「そうよ。安心しなさい。絡まないように言っとくわ。絡んだら死刑と持っとくわ。」
「そうですか。言いたいことはたくさんありますけど、美味しいものを用意しといてくださいね。」
「分かったわ。」
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