俺は金稼ぎ

「あんたはすごいね。ほんの一日で収納袋を手に入れちまうんだから。」


「俺はモテる男だからな。それで、これはどのくらい入る?」


「そうさね。馬車ひとつ分ってところかね。」


「結構入るな。」


「お嬢様が気を効かして、小さい中では一番ものが入る袋をくださったのだよ。」


「そうですか。今晩感謝しときますよ。」


「本来なら、口を聞くだけでも恐れ多いのに。あんたはすごいね。」


「モテる男ですから。」


「そうなのかい?あまりカッコ良くはないけど。」


このババア、ルッキズムか!


「内面で惚れさせるタイプですので。」


「そうなのかい。そうなんだろうね。」


「はい。外見なんて殴ったらすぐ、壊れますから。」


俺は、森の奥を駆けずり回って、オーク、ホブゴブリン、武器ゴブリン。

魔狼を狩りまくった。

一日の稼ぎは20万を超えてえしまった。

収納袋は、料理も収納できるらしく、いつでもうまい料理が食える。


「収納袋はすごないな。こんなに変わるとは。ジョセにお土産でも作っといてやるか。」


俺は、とまってる高級宿の台所を借りて、日本料理ハンバーグとこの世界で手に入れた素材使って味を近づけたソースをかけて、収納袋に入れた。

ついでに味見しといた。


「いい出来だ。かなり上手くできたな。ジョセはガキだから、喜ぶだろう。」


ジョセがいつも通り、夜に騎士を引き連れてやってきた。


「よくきたな。お前にプレゼントを用意したんだ。」


「昨日の今日で早いわね。」


「まあな。俺は一日で20万リンを稼ぐ男だからな。速くて当然だ。」


「たった、それだけ?」


「20万リンは大金だぞ。」


「私の着てる服は3億リンよ。上着だけでね。」


「お前が稼いだ金じゃないだろ。」


「私のおかげで稼げたお金でしょう?」


「だから、お礼を用意したんだよ。」


俺は収納袋から、皿に乗ったハンバーグとナイフ、フォークを取り出す。


「何これ?」


「俺の新作料理だ。ちなみにこれをかけて食えよ。」


ソースの小皿も取り出す。


「私、さっき夜ご飯食べたのだけれど。」


「いいから食えよ。」


「分かったわよ。」


「お待ちくださいお嬢様。私は騎士という立場上、毒味をしてない料理をお嬢様に食べさせることはできません。」


隊長の騎士が止める。


「そう。じゃあ、あんたがしなさいよ。」


「私がですか?まあ、いいですが。」


良くないだろ。騎士は普通、毒味はしないだろ。やっぱりこいつはアホだ。

アホは何の躊躇いもなく。ハンバーグにソースをかけてナイフとフォークを貴族然と使い、食べる。


「んっ!!うまい!!!」


ハンバーグを口にした瞬間大声でうまいと叫び、それから一心不乱にハンバーグを食べ続けて、すぐに一つなくなった。


「何してるのよ?なくなったじゃない。」


「もう一つあるから気にするな。半分は毒味で食わせる。それでいいな。」


「悪いな、少年。それにしてもこの料理はうまいな。」


「俺はうまい料理作りの才能があるんだ。」


「そうだな。味付け、温度、発想何もかも一流と言わざるおえない。」


「なんで、私が食べる前にあんたが感想言ってるのよ。リュウ速く食べさせなさい。」


収納袋から取り出した、ハンバーグを騎士に半分に切らせて、騎士がソースをかけて、一口でハンバーグを毒味したのち、お嬢様も優雅にハンバーグを食べる。


「確かに美味しいわね。男の人が好きそうな味だわ。」


「油っぽいからな。ジョセお嬢様は油っぽいほうが好きか?」


「普通ね。さっぱりしたほうが好きよ。甘い者はもっと好き。」


「そうか、次は甘いものを作るよ。」


「時間帯的にもそれがいいわ。」


「驚くようなやつを作ってやるよ。」


「ふふ、楽しみだわ。リュウの手料理。」


「ところで、専属騎士の大会はもうすぐだろ。誰かいい奴はいるのか?」


「知らないわよ。誰でもいいもの。」


「そこにいる騎士の隊長は出るのか?」


「出ないと思うわよ。大会に出場できるのは12歳までだもの。」


「そうなのか。何でだ?」


「私を守るために、色々な場所に行くから、その選択肢を増やすためよ。」


「なるほどな。何人選ばれるんだ?」


「最大5人ね。能力が認められなかったら、一人も選ばれない時もあるのよ。」


「そうなのか。というか5人もいれば、休みがあるはずなのに何でないんだ?」


「訓練しないといけないでしょ。私の護衛と訓練どちらもこなさないといけないの。」


「それはきついな。俺だったら3日目で逃げ出すな。」


「後、何日後に大会があるんだ?」


「2週間後ね。リュウは村に戻ってる時ね。」


「そうですね。2週間後ぐらいなら戻りますよ。」


「そう。なら席を用意しとくわ。」


「ありがとうございます。」


「気をつけて行くのよ。」


「分かりましたよ。何かお土産買ってきますよ。」


「甘い物にしといてね。」


「分かりましたよ。」


魔力回復薬も十分に買ったし。

ポーションも買ったし。やれることは全部やった。

持久力もついたしな。


「それじゃあ、また2週間後に。」




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