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「学校?なんのですか?」
「騎士見習いに決まってるじゃないの?」
「騎士見習い?僕は騎士では?」
「そんなわけないでしょ。騎士は選ばれたものがなれるの。貴族だもの。」
「さっきの発言では、僕は簡単に騎士になれる感じだったのに。」
「大丈夫よ。貴方ならなれるわ。」
「簡単に言いますね。僕の何が分かるんですか?」
「分かるわけないでしょ。馬鹿なの?」
「馬鹿はお前だ。説明しろ。」
「なんて言い方なの?平民のくせに。」
「速く村に帰りたいな。そしたら、こんなガキの相手しなくてよくなるのに。」
「ジョセよ、ガキじゃなくてジョセって呼びなさよ。」
「うるさいガキ。それより、説明しろ。俺がなぜ騎士になれるかを。」
「勘よ。後、ジョセお姉ちゃんでもいいわ。」
「根拠なしか。後、お前は年下だろ?」
「私は8歳。」
「俺も8歳。人生経験分を足すと俺が年上だな。」
「その理屈で言うと、私の方が年上よ。」
「そうですか。そう言うことにしときましょう。僕は大人ですから。」
「そうれでいいわ。貴方の意地っ張りに付き合ってあげるわよ。本当に手がかかるわ。この子は。」
クソガキと暇つぶしながら、三日は馬車に乗った。
夜、俺は外でおっさん達と寝たんだが。
クソガキは、馬車の中なのに。
「ジョセお嬢様って本当に友達いるんですか?」
「いるわよ。貴族の付き合いってやつね。」
「それ、友達じゃないでしょ。」
「分からないわよ。昔から、そう言うものだったし。」
「同年代の幼馴染とかいるでしょ?」
「いるわ。3人はいるわ。」
「へ〜。意外に多いですね。一人の時間が長いから、人とうまく喋れない可哀想な子供だと思ってましたよ。」
「そんなことないは、ないはずよ。みんなから、ムードメーカーだと言われてるし。」
「ムードメーカーwwww」
なんかツボにハマった。
「リュウって意外に笑うのね。」
「ジョセお嬢様はつまらなそうな顔ばかりしてますね。」
「生まれつきよ。私と接する人は皆緊張するもの。自然とこう言う顔になるわ。」
「何故、緊張するんです?」
「私が四大公爵の長女だからよ。」
「その四大公爵ってなんですか?」
「簡単いいうと、4つの強い力よ。多くの人が従う。」
「なんか、大変そうですね。許嫁とかいそう。」
「実際にいるわよ。ずっと自慢話ばかりするつまらないやつよ。」
「面倒さそうですね。平民に生まれて良かった。」
「そう思える人間は貴重だわ。平民の中に力のある人間は少ないもの。」
「そう思ってるうちは、子供ですね。得ることだけが人生じゃなくて、守ること、失うことも人生なんですよ。」
「何それ?よく分からないわ。」
「不幸な人生の中に小さな幸せを見つけることは、人生を楽しむ香辛料になるってことですよ。」
「それは、、、、。いい言葉ね。」
「もしかして、泣いちゃうんですか?僕の胸を貸しましょうか?」
「泣かないわよ。そう決めたから。」
ちょうどジョセの決め台詞が終わったぐらいに。
「お嬢様、屋敷へと到着しました。」
「やっとね。意外に短かったわね。」
「お嬢様はお話に夢中でしたから。」
「そうね。それじゃあ、リュウここでお別れね。」
「え?着いていくんじゃないんですか?」
「違うわよ。言ったでしょ、リュウは学校に行くの。」
「待遇は?」
「学校で聞きなさい。それじゃあね、楽しかったわ。」
騎士達は全員、お嬢様について行って、取り残された。見知らぬ土地で。
少し、泣きそうになった。
「なんか、酷くね?もう帰ろうかな?」
そこら辺の人に道を聞いて、ようやく学校らしき場所に辿り着いた。
完全に日が暮れた後に。
「あの〜、誰かいませんか〜?」
建物の中に入り、適当に叫んでみたが、返事がない。
「疲れたし、そこら辺で寝るか。」
野営よりは雨風が防げる分、かなり楽だ。
翌朝、
「ね〜君誰〜?」
明るいい少女の声が聞こえた。
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