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「だめだ。」


守衛のおじさんが否定した。


「なぜですか?」


「塩が欲しいんだろ。俺らが買ってくればいいだろ。お前がついてくる必要はない。」


「お金は大丈夫なんですか?」


「大丈夫じゃねえよ。お前が稼いでこい。」


「稼ぐ?どうやって?」


「お前、森で狩りしてるんだろ。その中に金になるもの持ってくればいいんだよ。」


「バレてましたか。アリシアパパも知ってるんですか?」


「当たり前だ。狭い村だすぐにわかるさそんなことは。」


どうやら気付かないうちにアリシアパパに公認されてたらしい。

森で金になって、俺が調達できるのはウサギの皮ぐらいらしい。

なので、森の少し奥に行って、金になりそうなものを探した。


「肉は街に行く前に腐るしな。なんかないかな?」


ゴブリンとホブゴブリンは討伐依頼があると金になるらしいが、それ以外では金にならないらしい。


「いや違うな。肉はこの村で農作物と交換すればいいのか。」


この村の大きい畑を持つ家に肉と農作物を交換して、この農作物を守衛達に渡して、村で換金して塩と交換するように言っといた。

アリシアパパがいるから、ちょろまかさないだろ。


「アリシア、塩が手に入ったら、お前にも肉を食わせてやるよ。」


「ありがと〜リュウ。好き〜」


ちょろい奴だ。リュウガの目の前でキスしてやろ。

ホブゴブリンとの戦いで気付いたが、俺は目がいいらしい。

相手の攻撃を見切るのが速い。守衛のおっさんらが適当言ってるだけだと思ってたが。

自分の才能が恐ろしいぜ。


「もっと森の奥に行くかな。」


自分の格上の魔物を倒すと、ステータスが上がるし。

換金できる魔物も出てくるかもしれない。

そうしたら、アリシアパパに頼んで防具買ってもらおう。

後、武器の新調したいし。

そして、更に金になる魔物を倒して、香辛料でも買ってきてもらおう。


「そのためには、魔力の扱いがもっと上手くならないと。」


今の俺の魔力操作は単純に全身と武器に魔力をブッパしてるので効率が悪い。

繊細な操作ができるようになると、魔力消費量も操れるようになれるらしい。


「幸い、ホブゴブリンのおかげで魔力が増えたし、修行はいつもより長くできるな。」


この日から、魔力を消費しきったあとは、魔物とのイメージトレーニングにも時間を費やした。

次に俺が目指すべきは武器ゴブリンだな。

ボブゴブリンより力は弱いが、何かしらの武器を持ってるゴブリンだ。

大体、石器時代の武器を使うが。

6匹ぐらいの集団でいるから、タチが悪い。


「それにしても、最近避けられてるな。」


村の男子、女子問わず、目があっただけで、逃げられる。

暴力をお見舞いしすぎたようだ。

大人達からは、リュウガに変わり俺が神童と呼ばれている。

こまめに農作業を手伝ったりしたのが良かったのだろう。


暇なので、そこら辺で洗い物をしている少女に話しかけた。


「おい、何やってるんだ?」


少女はビクッとして俺の方を見て、怖がりながら答える。


「リュウ君、、、お昼ご飯の片付けを手伝ってるんだ。」


「へー偉いな。俺も手伝うよ。」


「え!いいの?」


「いいよ。暇だし。ところで名前は?」


「ミリーヌだよ。なんで覚えてないの?」


「さあな?俺にも分からん。」


「そうなんだ、、、。それで、本当に手伝ってくれるの?」


「そう言っただろ。なんでだ?」


「最近のリュウ君は怖いから。」


「俺は、優しいぞ。村の仕事を大人に混ざって手伝ってる事ぐらい知ってるだろ。」


「それはそうだけど。弟がボコボコされてたから。」


「弟?」


「ゴラン君たちと一緒にいる、髪が茶色の。」


「そんな奴もいたかもしれんな。覚えてない。」


「そうなんだ。」


それから、ミリーヌと話しながら、手伝ってやった。


「リュウ君ってほんとは優しいんだね。アリシアちゃんと言う通りだったよ。」


「そうだな。俺は優しい。弟君にもそう言っといてくれ。それじゃあな」


ミリーヌと別れて、村を適当にぶらぶらしといた。

魔力が回復したので、短槍を振り回して、訓練しといた。


「ジジイとババアの為に鳥の一匹でも狩っとくか。」


魔力を思いっきり使い石を投げると、鳥を殺せるようになった。

これを繰り返して、羽毛布団を作りたい。


3日後

守衛達が塩を買って帰ってきた。

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