第12話 銀の森に来た刺客
<アンナ!!あいつは手練れだ!!上に逃げろ!!>
「ああ……リカルド……そうしたいが地面を見ろ……」
風の精霊のリカルドは、アンナレッタの足元を見てギョッとした。
一瞬、地面が液状化したかと思えば、瞬時に固まってアンナレッタの足元を固めたのだ。
粘着力のある土で、ここいらの土とは違っていた。
<あいつ……大地の魔法使いだったのかよ!!>
「らしいな……厄介だよな……大地は生き物全てに当てはまる……人間もだ。
だから精霊を連れていなくても、ある程度の魔力を持ってる者はいるが……」
アレン・シュナイダーは、笑いながら言ってきた。
「何をゴチャゴチャと、風の精霊と話しているんです?若いだけの精霊に何が出来ますか?」
「「「何が狙いだ!!?」」」
アンナレッタは大声で叫んだ。
「ご心配なさらず、姫は指南中の事故で亡くなったとお父上に伝わるでしょう」
動けないアンナレッタに迫る凶刃。
しかし、それをハルアの大剣が阻んだ。
「遅いぞ、ハルア」
「すみません、空を飛ぶなんて初めてのことでしたので」
嫌な予感がしていたアンナレッタは、リカルドと相談してアンナの動向が分かるピアスといざとなったら、呼び戻せる魔法をハルアにかけておいたのだ。
ハルアの顔色は少し悪かった。
でも、毅然とアレンに立ちはだかる。
アレンは自らの左腕を切り、血が滴った。
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