第27話 崩壊の序曲
ティアード帝国への侵攻は、親王騎士団を投入して順調そのものだった。天子セレスティアもティアード帝国へ向かったのも全て予定通りだったのだが…それは続かなかった。
なんと、天子セレスティアは屈強な魔族兵達を次々と打ち倒したのだ。ただの魔族兵だけではなく、師団長をも軽く倒してしまったのは完全に想定外の事だった…
更に魔物の軍団が帝国の援軍として現れた。魔物の軍団は、我等が侵攻で奪った地域を次々に奪い返し、王国軍を国境近くまで押し返されたのだ。魔物如きに魔族兵が負けるとは思えない、天子が何か対処方法を取ったのだろうが、今更どうにもならないのだ…
このまま劣勢が続けば、王国戦力の消耗が激しくなるだけ、苦渋の選択ではあったが帝国から全戦力を撤退する事にした。
長いレオーネ王国の歴史の中で、これが初めての敗北となったのだった…
国内の戦力を再集結させて早急に立て直す事と、天子セレスティアを何とかしなければならない。
最早、形振り構わずに王国最強戦力である親王騎士団 団長に対応させる事にした。これで駄目なら魔界より同志を呼ぶしかない…奴等に借りを作りたくないが、背に腹は代えられないから最終手段として考えておこう。
国内の魔物騒動の鎮圧失敗からティアード帝国への侵攻での敗北と、レオーネ王国の崩傾は確実に進んで行った。
セレスティアと母の悲願成就が成される日が着実に近付いて来てるのだった。
➖➖第四章 レオーネ王国崩傾編 完➖➖
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます