第17話 デイビッドの最期

「態々殺されに来てくれたのね♪」


 その言葉を聞いたデイビッドは激昂する。


「我はこの世を統べるものだぞ!直ぐには殺さんぞ、嬲り犯されてこの世に生まれた事を後悔して死ぬがよい!騎士達よ殺さずに捕えよ!我が犯した後はお前達も味わうがよい!」

「おぉ!極上の女を抱けるぞぉー!」


 デイビッドの一言で、男の性剥き出しにした騎士達が襲い掛かってくる。


 私は左眼に魔力を注いで聖眼を発動させる。


「セレスティア.Z.シルヴァニアが命ずる。正義ミカエルの力よ悪しき者へ断罪の光で滅せよ!」


 正義ミカエルが放った光の剣が、襲い掛かる騎士達を貫いていく。貫かれた騎士達は言葉も発せずに、白い炎に包まれ一瞬で燃え尽き消滅した。


「なっ…我が騎士達が消えただと…お前はやはり悪魔なのだな。教会で清められた我が剣ならば悪魔など恐れるに足らず!」


 デイビッドが剣を片手に向かって来る。

 余りにも遅い剣撃に私は指二本で受け止め、鳩尾に蹴りを入れてぶっ飛ばした。


「ぐはっ…なん…だと…」

「その程度でこの世を統べるとか…冗談でしょ?まぁ、楽には殺さないけどね(笑)」


 そう言って、デイビッドに近づき両足をへし折る。


「ぐぁああああ…止めろぉ〜!」

「止めないよ♪だって殺すんだもん(笑)」

「止めてくれ…俺はいずれ死ぬんだ…」

止めないよ♪セレスティア.Z.シルヴァニアが命ずる暴食ベルゼブブの力よ【デイビッド.レオーネ】を甚振りながら喰らい尽くせ!」

「ぎゃっ、痛っぁああ!やめっ…」


 暴食ベルゼブブにより、体の部位の一つ一つを順番に食い千切られながら喰らわれる。激痛で気を失えば起されまた食い千切られる…腕を失い、足を失い本来ならば死ぬ筈だが、死ぬ事も許されないのだ。その後も体も喰い尽くされて残るは頭のみ、それでも死ぬ事は出来なかった。全てを喰らい尽くさせれた時、遂にデイビッドは死ぬ事が出来たのだった。


「ミスティーク先生、かなり遅くなったけど仇を取りましたよ。後は聖都シルヴァニアの宿敵レオーネ王国を倒すだけです。どうか見守って下さいね。」


 天を見上げながらセレスティアは泣いた…

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