第6話 砦を破壊する

 私達はヒメネス迷洞の攻略を進めて、地下30階層階層主ボスまでクリアした。

 ここでも階層主ボスは魔核を持っていたので従魔契約したの。階層主ボス以外の魔物も鑑定眼で魔核持ちと従魔契約していった。その結果、私と契約した従魔の数は100体を越えたの。


 従魔達もダンジョンでしっかりとレベル上げしてるので、従魔軍団の力試しを兼ねて砦を落とす事にしたの。狙うのは衛星都市へと繋がる重要な道を守るギール砦だ。

 従魔軍団の指揮官はゴブリンから鬼神へと進化を遂げた【ロハ】が務める。


〚主、ギール砦を見事に陥落してみせます。〛

〚ロハ、あなたの活躍に期待するわよ♪後は従魔達の特性を教えてね。必要な装備を用意してあげるからね。〛

〚畏まりました。〛


 ロハから従魔達の特性を聞いたので、其々に見合った装備を〚錬金術〛で用意したの。これまで〘毎日ガチャ〙で蓄えてきた素材がやっと役立つ時がきたの。


 そして、ロハが率いる従魔軍団がギール砦を攻める時がきたの。辺りが暗くなり掛けてきたところで、私は砦の近くで従魔軍団を召喚すると、瞬時に100体を超える従魔が現れた。


〚ロハ、あなた達の武運を祈ってるわよ♪〛

〚主、我々が必ず砦を陥落して参ります!〛

〚うぉおおおおおっ〜〛


 ロハの言葉の後に従魔達が雄叫びをあげた!私は直ぐに転移魔法でコルドバへ戻ったの。


「グギャアアア〜」

〚重装備部隊は門を破壊、飛行部隊は砦の飛び越えて門の内側を守る兵を討て!〛


 砦の見張番が魔物の叫び声が聞こえるので、声がする方向を目視すると…驚愕した。

 魔物達が砦の門の直前に取り付いてるのだ…これ程の大群が近付いてたのに、全く判らなかったのだ。急いで襲撃を知らせる鐘を鳴らす。


『カーン、カーン!敵襲だ!』


 もう少し離れた場所なら対処出来たかも知れないが、既に門を破らんとする勢いなのだ。更にグリフォン等の飛行できる魔物達が、砦を超えて門の内側を守る兵士へ強襲した。


「駄目だ!門が破られるぞ!」


 その一言の後に門は破壊され、従魔達がなだれ込んだ。砦の兵はその勢いを止める事が出来ずに無惨に虐殺されたの。

 地方とは言え衛星都市へ繋がる重要な砦が、突然現れた魔物に全ての兵士を殺され、門及び見張台も完膚無きまでに破壊された。占領された訳では無いので再建は可能だが、かなり時間を要する事になるので、王国にとって痛手なのは間違いない。


 そして、突然現れた魔物の大群は砦の崩壊と共に突然消えたのだ…

 謎だらけの襲撃事件がこの後も何度も繰り返され、少しずつ王国の戦力を削っていく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る