第7話 拡がる活動範囲

 ギール砦を崩壊させてからは、拠点を増やす為に【影】の居る街へ向かっては転移魔法陣を設置して、活動範囲を拡大させてるの。

 現在の拠点は5ヶ所になってる。

 私が転移魔法陣を設置すると、そこに居た【影】は別の拠点を求めて旅に出発するの。本当に【影】の働きには感謝だね。


 王国の戦力を削る為に、従魔達による砦や兵舎への強襲も継続して続けてるの。

 ロハは従魔軍団を纏める軍団長として、的確に指示を出して1体の従魔も失わないで戦果を上げてるの。その戦果を私が称えると、


〚相手の不意を突くのに最も有効な場所へ我々を召喚してくれる。そんな主が居てこその戦果です。称えられるべきは我が主セレスティア様なのです。〛


 この忠誠心は人では無理なのかもね。保身の為なら忠誠を捨てる行為は、人独特の狡猾な思考があるから…それが無ければ無益な戦いはかなり減るんだと思う。

 まぁ、私も人何だけどね…人だから王国へ復讐するのかも知れない。

 私のしてる事も無益な戦いなのかも知れない…それでも、ママの望みは私の望みなの。

 私に全ての愛を注いでくれたママの為に必ず王国は崩壊させる。

 その後は私の夢に向かって進む。人と魔物が共存する世界を目指すんだ!


〚ロハ、兵士の宿舎がある潰しに行くよ!〛

〚仰せのままに!〛 


 その後も私達の活動範囲は拡がっていくの。


➖➖➖ストラトス視点➖➖➖

 セレンが去った学園…A班解散…

 僕は学園には残ったが、自分を奮い立たせる気力が無くなった…

 無気力な状態で学園に通っても意味が無いと思ったので、学園を去る事を決意し退学した。


 退学して自分の思いを整理してみた。


 僕はセレンの力になりたい…一方的な思いで受け入れて貰える訳はないけど、もう一度セレンに会って罪を償う為に僕の命を捧げる。その場で斬り捨てられても構わない、王国の兵士と戦って散れと言われれば喜んで散る。


 僕はレオーネ王国へ向かってセレンに会う。

 

 この日、ストラトスは単身でレオーネ王国へ旅立った。過酷な旅路で命の危険に何度も合いながらも、ただセレンに会う為に前へ進み続けたのだった。

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