第75話 セレン班、討伐開始

 森林での討伐訓練が始まったの。


 学園から詳細な地図を渡されて、3つのチェックポイントを目指して移動する。全てのポイントを通過してゴールすると、次回の討伐訓練は難易度が高い場所へ向かえるんだって。


「さぁ、セレン班は出発するわよ!各自の役割は判ってるわね?」

「「OK!」」


 私達の作戦は3つのチェックポイントを早く通過して、余った時間は感知を覚える訓練に回すの。そんな訳で、セレン様が周囲を感知しながら森林を進んで行く、私もサポートをして危険な時は口を出すんだけどね。


「2時の方向にオークが3体、壁役の出番よ!残りは隙をついて各個撃破するわよ」

「「OK!」」


 セレン様の的確な指示で魔物を討伐していって、討伐部位を回収してから先へ進む。壁役の2人も初めての魔物相手に冷静に対処できていた。


 順調に1つ目のポイントを通過して、次のポイントへ向かっていると、私の【気配感知】が反応する。セレン様はまだ気付いてないみたい。かなり強い魔物の反応なので、私はみんなに知らせる事にしたの。


「11時の方向、1km先に【地竜】が居るみたいなの。みんなにはまだ対処できない。私は倒せるから、離れた場所から見てみる?」

「滅多に見れない討伐なら見ておきたいわ!」

「了解!このポイントならよく見えるから、みんなはそこへ移動して待っててね。私は地竜を殺っちゃうから!」


 みんなは見晴らしの良いポイントへ、私は地竜の居る場所へ向かったの。みんながポイントに着いたのを確認して、私は地竜の前へと姿を現して戦闘開始する。


 私は双槍を構えて地竜へ〚十字斬りクロススラッシュ〛を放つ。強固な鱗に十字の傷を付けて血飛沫が舞う。かなりのダメージを与えたけど、岩のような尻尾を振り回して反撃をしてきた。私は〚未来視フューチャー〛で攻撃を予測してたので軽く躱して、双槍に炎を纏わせ超高温にした槍で尻尾を斬り飛ばした。

「ギャオオオオー!」


 尻尾を失った地竜は地面が震えるような叫び声をあげる。私は大きな口に向かって氷魔法の〚氷砲フリーズキャノン〛を撃って頭を吹き飛ばしたところで戦いは終わった。


 私が地竜を討伐したのを確認したみんながやって来ると、討伐部位の単角はセレン様が回収して、鱗や魔石はスレイン様の魔法鞄マジックバッグへ回収してもらったの。


 色々言いたそうだったけど、セレン様が討伐中だから雑談はせずに先へ進むと言ったので、野営の時に色々と話す事になったの。


 そして、日が傾き始める頃には2つ目のチェックポイントを通過すると、少し先を確認してたカンテラが野営に適してる場所を見つけたので、討伐初日は終了して野営をすることにした。

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