第25話 ママの思惑
翌朝、目覚めると〘並列思考〙から〘迷宮コンパス〙の鑑定結果を聞いた後に、部屋を出てキッチンへと向かって朝食を済ませる。
朝食を食べた後は〘従魔契約魔法〙の事をママに報告をすると、魔物を従える事は否定されなかったけど、今はポロ町での生活を最優先する事が望ましいので、ママから〘従魔契約魔法〙を使っても良いと言われるまでは、従魔契約をしない事にしたの。
ママへの〘従魔契約魔法〙の報告が済んだので、ミスティーク先生との魔法の練習へと向かう事にしたので、いつもハグを交わす。
「ママ、ミスティーク先生と魔法の練習に行って来るね!大好き愛してる♪」
「うん、頑張ってね。大好き愛してるわよ♪」
➖・➖・カルメン視点・➖・➖
セレスティアがミスティークとの訓練へ向かったので、影長を呼び出して〘従魔契約魔法〙の内容を伝えて、影長の意見を聞いてみた。
「セレスティア様の〘従魔契約魔法〙は、我々が知る一般的な魔物のテイムとは全く違うようですね。魔核に魔力を注ぎ込む事で魔物を従えるなど……非常に申し上げ難いのですが、そんな事が出来るのは魔王以外に知り得ません」
影長の口から魔王と言う言葉が出て、それがセレスティアを指していたので冷静ではいられずに、語気が強くなり影長を問いただす。
「あなたは、私のセレスティアが魔王だと言いたいのですか?」
「滅相もありません。ただ、聖なる力と相反する魔の力の両方持つ者となりますと、それは全能なる神以外は存在しません。セレスティア様は神の使徒又は、現人神の可能性もあるかと思われます」
「私の娘が……もし、その可能性があるのなら、セレスティアの育て方を改めなくてはなりませんね」
「と言いますと?」
「もし、セレスティアが神の使徒様や現人神様ならば、聖都の再興以上に世界を安寧へと導く者と成らねばなりません」
「お嬢様、その道は我らが目指すものより遥かに険しき道ですよ?」
「セレスティアには想像以上の負担を掛けるかも知れませんね。それが天子として生まれた者の定めかも知れないわ。全ての可能性を含め考え直す事にしましょう。」
「かしこまりました」
母カルメンの想いを知るのはまだ先になるのだが、大好きなママの期待に応える為に、セレスティアは険しい道を歩む事になるのだった。
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