第14話 ママの決断
昨晩、私は〘水魔法〙を引き当てた後は、いつもの魔力渇望での寝落ちから目を覚ました。
念願の属性魔法を得た事で、寝起きにも関わらずテンションがMAXだんよ♪(歓喜)
そして〘水魔法〙の事は判ってるんだけど、一応は鑑定をしてみる。
「〘水魔法〙を鑑定!」
〘水魔法〙6大属性魔法の1つ。攻撃、防御、治癒の3種類の魔法が使える為に、光魔法と並んで万能魔法と呼ばれている。魔法威力はスキルレベルと使用者の魔力によって比例する。
おぉ!これは予想外だよ!まさか治癒まで使えるなんて〘水魔法〙っ最高じゃない♪
宿屋さんでのお仕事と、ご近所さんへの奉仕をした後の、余った魔力で魔法の練習しないとね!
私は部屋から出て、ママへの朝の挨拶を済ませてから水汲みのお手伝いを終わらせた後の、朝食を食べるタイミングでママに〘水魔法〙を得た事を報告する。
「ママあのね、私は昨日の〘毎日ガチャ〙で〘水魔法〙を覚えたんだよ♪」
「セレンが〘水魔法〙を覚えたの?それは凄い事ね。でも……その事が国に知られたら貴重な治療士育成の為に、何処かへ連れて行かれたりしないのか心配になるわね?」
「えっ……その可能性ってあるのかな?私はスキル鑑定の儀式では〘毎日ガチャ〙だけだったか、〘水魔法〙の事を黙っていれば大丈夫じゃない?私はママと離れるなんて絶対にヤダもん(泣)」
貴重な治療士はどの国でも重宝されるみたいで、スキル鑑定の儀式は国の人材発掘の為にに利用されている。実際に貴重なスキルを持つ者は、王都などへ連れて行かれる事もあるらしいの。
私はもしかしたらママと別れるかも知れないと思い泣き出してしまったの。ママはそんな私を優しく抱きしめてくれた。
「セレン、〘水魔法〙の事は絶対に秘密にしなさい。そして前に言っていた学舎の冒険者養成講座へ通って勉強をするの。学舎で学んだ後はこの町を出て、私達の事を知る人が居ない町へ行って、そこで2人で生活を始めましょう。そこでなら魔法も使えるから冒険者として活動できるからね」
ママには以前に冒険者になりたいと伝えていた。
その事と今回の〘水魔法〙を覚えた事もあって、移住を提案してくれたんだね。
「ゔん、いっじょうげんべぇいぐぁんぱりゅ」
ママは私の為に住み慣れたこの町を離れる決意をしてくれたの。ママは私と一緒にずっと居てくれる……ママを幸せにすると誓ったのに……ママは今回も私を救ってくれた。
私は必ず『ママを守って幸せにする』と神に誓ったの。その思いを胸に学舎へ通って、冒険者養成講座で冒険者の基礎を学び始めたの。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます