しゃーなしこれは不可抗力。
@Huyucha
第1話 ー『オニ』ー
この世には『オニ』と呼ばれる存在がいる。
『オニ』は、10年前の超常現象後に現れ始め、異能を持ったものである。
現実では国の捕獲対象になっている。
国は『オニ』の存在を海外から隠し、早くも10年たった。
「______い、おい。おい!ボーっとするな御影!」
先生に考え事をして怒られてしまった。
「…スンマセン。」
俺が謝ると先生がため息をついた。
「これからも大事な時期なんだからしっかりしろよ。もう高校生だぞ。」
…高校生。
「だいたいなぁ、お前ただでさえ勉強出来ないんだからしっかりしろよ。」
…出来ない。
「いつも同じ点ばっかじゃねーか。」
…同じ点。
「おい、聞いてんのか?」
我慢の限界だ。
「スンマセンけどここ、辞めさせてもらうっすわ。」
予想外すぎる返答に先生は口をパクパクさせる。限りなく金魚に近い。
「ということで、明日から来ないので。」
俺はわざとニッコリして、軽く身支度をして学校を出る。ちなみに教科書は置いてきた。
ざまあみろとか思いながら歩く。
確かに俺は変なやつにしか見えないだろう。
おかしなピアス、白色の髪、血のような紅い目。アルビノっていうらしい。でも周りから見たら気味が悪いだろうな。
そんなことを思って歩いていたら、家が近くなってきた。
「…ああ、また学校変えなきゃな。」
呟いたとき、俺と同じくらいの少女が歩いてきた…のだが、倒れてしまった。
「あ、あの?だいじょうぶ…そ?」
反応がないため、とりあえず応急処置。
「木陰に移動し、水分を補給させ、なるべく暑くないように______ん?」
俺はふと手をとめる。ふと首を見ると不思議な模様が…タトゥーとかか?まぁ、いいか。
__________この決断は、のちに後悔するのだった。
しゃーなしこれは不可抗力。 @Huyucha
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