死の死
引き出しに詰められ四日がたった
そろそろ出してやくれないか
出されたところで何もできないのは
目に見えていますが
引き出しに詰められてすぐのことでした
紙とペンやそのインクは
中にたくさんあったので
たくさんの詩を書くことにしました
閉じ込められていても
なぜか紙は通ったので
かろうじて動くこの腕で
ひたすらに書き続けているのです
引き出しに詰められたあの日の昼間
私は死の死を願いました
死でさえ生きているとすれば
死ぬこともあるでしょう
生きているということは
死んでいないことでもあり
死が無くなったら
生きていることもないんだ
生きているのと死んでいるのは
何も区別できないんだ
外の景色も見えないまま
それを考えています
それはとても長い時間に感じられましたが
詩を書いているときは忘れられる
狭さの苦しみさえ
骨の痛みさえ
全て忘れられます
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